豊田先生 お返事ありがとうございます. 行動計量学会ではお世話になりました. > 判別分析の分析結果の出力には,予測変数を非確率変数(モデルの中の定数) > とみていい部分(0ー1データや歪んだデータでもokな部分)と,(多く > の場合に多変量正規分布の)確率変数を仮定して計算されている部分があり > ます. > > 重み係数,構造ベクトル,最大化された相関比など,非確率変数と見ても > 結果の変わらない部分(この部分を数量化2類では利用しているし, > 前掲,柳井・高木,で言及している)もあるのですが,その他の出力の > 多くは予測変数に多変量正規分布を仮定していますからご注意ください. あ〜,そうですね.あわてて本をひっくり返しました. モデルとして考える,また,重み係数を主に考慮するという目的で 考えていたもんですから,それ以外のアウトプットについては 忘れていました. 御指摘の通りで,たとえば誤判別率の推定値なんていうのは 正規分布の仮定をおいているので(当然か) つかえませんね. > ちなみに5件尺度や7件尺度の順序尺度は,間隔尺度のデータとして扱われ > ることが多く,それほど妙な結果はでませんよ. > はい,御承知のとおり,私らがやっている感性工学でのSDデータは バイポーラーなんで(意味的には必ずしもそうでないかもしれないけど) 見事に“3”を中心に分布しますし, また通常,評価対象x評価語x被験者の3元データを 被験者間で平均しますのでアナログ連続値になります. そうすると全く間隔尺度で正規分布する数値になります. いつもは間隔尺度として処理して問題はありません. ところが,今回処理しているのは,高齢者関係の社会調査データで, 階段の,のぼりおりが 1.てすりをつかわずにできる,2.てすりをつかってできる,3.介護があればできる,4.できない なんていうデータなもんで,正規分布も仮定できないし, 順序尺度にしかならないデータです. こうなると,なかなか気をつかいますね. 石原茂和 尾道短大
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。