岡本@金沢大学です。
私はドット数の一対比較判断のデータによって尺度値を
求めることをやっております。以下は、この経験に基づい
てのものです。
比率を標準正規分布での偏差に変換するとパラメータに
関して線型式が得られます。これをもとに最小2乗法に
よって尺度値などを求めるというのが古典的な方法です。
W.S.Torgerson (1958). Methods of scaling.
などを参考にして下さい。
しかし、上の方法は比率が0、あるいは1の場合はうまく
いきません。私は、最尤法によって分析しております。
最尤法だとモデルに設定した仮説の検討もAICによって
行えます。
比率を偏差に変換する方法、最尤法による方法、いずれも
解が不安定な場合があります。このときは、比率に対して
直接最小2乗法を適用するとうまく行くようです。この
場合の最小2乗法は適当な極値探索法によって行いました。
岡本安晴
c00279 (at) simail.ne.jp
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。