はじめまして、fprの皆様。 (株)SASインスティチュートジャパンに勤務している小野と申します。 東京で3年弱ほど、カスタマーサポートを仕事としています。 発言するのは不適切かもしれませんが、、、 単純主効果の検定を、SASで実行する点について蛇足です。 Yutaka Kano <kano (at) hus.osaka-u.ac.jp> さんは書きました。 > --- Cut by Ono ---- > >SAS では by コマンドを使って要因ごとに平方和を計算することで対応できます. >SPSS でも グループごとに分析する方法で対応できると思います. > >ただ,検定するときの誤差平方和がグループごとに別個に計算されます.A1水準にお >けるBの単純主効果を検定するときは,A1水準のデータのみから計算された誤差平方 >和が検定に使われます.A2水準におけるBの単純主効果を検定するときは,A2水準の >データのみから計算された誤差平方和が検定に使われます.単純主効果を検定すると >きは,最初の分散分析で計算された(全体の)誤差平方和が用いられることが多いよ >うです.質問者の例で考えれば > >> 残差 597661.614 1515 394.496 > >を使うのです.この方法に従うときはF値は手計算することになります.単純主効果 >の平均平方和を 394.496 で割ります. > > --- Cut by Ono SAS(Windows・UNIX・Mac・OS2版のVersion6.10以降, MF・VMS版のVersion6.09E) では、「交互作用を含めたモデルの誤差平方和」での単純主効果(simple main effect)の 検定は、GLMプロシジャorMIXEDプロシジャ/LSMEANSステートメント/SLICE= オプション でも実行できます。また、SASに限らず、対比(contrast)をユーザが指定することがで きるソフトウェアなら、その係数を指定することによっても実行できます。F値を手計算 しないですむ分、少しだけラクすることができると思います。 「統計ソフトウェアを使う必要なんかない。2*2=4セルしかないのだから、各セル の平方和や平均さえ求めてしまえば、そこから計算するのは、手間じゃない」という意見 もあるかもしれませんが...。 ■下記は、独り言です...。 「グループ毎の誤差平方和を用いる」or「交互作用も含めたモデルで全体の誤差平方和 を用いる」のいずれの方法を採用するかは、グループ間で誤差の母分散が等しいかどうか によって判断するのだと思いますが、どのような方法が一般的に使われているかは知りま せん。AIC(or SBC)で判断しているのでしょうか...。 場合によっては、そのような面倒な判断はしないで、「グループ毎に誤差平方和を計算」 の方法を実行しただけでもいいのではないかと個人的には思います。「グループ毎の誤差 分散が等しい」のに、グループ毎に別々に誤差平方和を計算したとしても、各グループ毎 に関する第1種の過誤は守られるからです(検出力は落ちますが....1500標本もあれば...)。 あと、単純主効果のF検定を繰り返すと多重性の問題が出てきますが、そのような検定 形式の多重性調整してくれる機能も、少なくともSASのGLM/MIXEDプロシジャにはありま せん。2回ぐらいなら、ボンフェローニ/シダック/シェフェ調整で構わない気もしますが... (少なくとも、グループ毎に誤差分散を求めるモデルならばシダック調整でOKだ、と思 います)。 ----以上です。 (株)SASインスティチュートジャパン 小野裕亮 jpnyco (at) jpn.sas.com ///////////////////////////////////////////////////////////////////// 上記の文章は、小野個人の判断によって書かれています。 所属する企業や団体には、上記の発言に対して責任や義務はありません。 発言が不適切な場合には、御手数ですがその旨を小野まで御伝え下さい。 /////////////////////////////////////////////////////////////////////
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