岡本@金沢大学です。 ROMに戻れず、また書きました。 交互作用に関しては豊田さんがまとめを書いて下さったのですが、 さきほど、私が最尤法について個人的なことを書いてしまった為に 補足が必要になりました。 [fpr 1405](岸本さん)より: >このご発言がどのようなデータ分析からでてきたのか不明なのですが、 >一般に最尤推定量というのは小標本ではよい推定量にはなりません。 >大標本の場合には、適当な正則条件の下で一致性・漸近有効性等の >よい性質があることが知られています。 > > 中略 >fpr を見ている数理統計に明るくない人が「へえ〜、最尤推定って >不安定なんだ〜」と思いはしないかと心配になりました。 私が言いたかったのはまさに上のことに関してです。 一般に、我国での心理学実験・調査、特に学生が実習や演習で 行う場合、データ数を多数採るのは難しいことです。大標本で ないとよい性質が現れない手法は使用を考えるとき注意が必要です。 また、最尤法は確率モデルですから、想定されている確率分布 がデータに対して適切なものであるかという問題があります。 特に、新しい手法の場合はどのような特徴があるのか、不明の ところがあります。その手法を提案した研究者は長所を強調する ので、手法が提案されている論文に書いてあることだけで その手法の評価を行うことは危険です。 新しい手法を用いる場合は、評価の定まっている古い(?) 手法による分析結果との比較を行っておく必要があると思います。 岡本 安晴 c00279 (at) simail.ne.jp
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