[fpr 1412] 重回帰の交互作用

豊田秀樹

豊田@立教大学です

"Haebara, T." <haebara (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp> さんは書きました:
>南風原@東大教育心理です。
>変数の積を予測式に入れることによって,交互作用を表現・評価
>する方法が紹介されましたが,2点ほど質問させてください。

はい

>質問1:説明変数間の相関が問題になるのは標本のレベルであって,母集団の
>レベルではないと思います。したがって,2変量正規分布においてxyがxお
>よびyと無相関になるとしても,そこから得られた標本では必ずしも無相関に
>はならないので,xyの説明率を上記のように単純に求めることはできないの
>ではないでしょうか。

xとxy,yとxyの標本共分散はゼロにはならないのですが,
母数によって構造化された(母)共分散行列には仮定より
そのような制約をいれます.以下が,標本共分散行列が与
えられたときの,モデルの制約が入った(母)共分散行列
の推定値です.シグマ・シータ・ハットです.
           z         x         y       xy  
z       6.43782   3.31387  -0.64615  0.80350 
x       3.31387   2.32335  -0.56663  0.00000 
y      -0.64615  -0.56663   1.45424  0.00000 
xy      0.80350   0.00000   0.00000  4.02157 

>質問2:z' = a + b(X-Xbar) + c(Y-Ybar) + d(X-Xbar)(Y-Ybar) という予測式
>においてdが正になることをもって,集団の平均からの偏差がxもyもプラスで
>積がプラスになる人(自信がなくて孤独な人)と,偏差がxもyもマイナスで積
>がプラスになる人(自信があって孤独でない人)が,zに関して同様な傾向をも
>つと解釈していますが,このような解釈は妥当でしょうか。
>予測式を仮にxとy
>の素点を用いて z" = a' + b'X + c'Y + d'XY  とすると,d' = d となると思い
>ますが,この後者の予測式からは上記のような解釈は出て来ないですよね。

はい,出て来ません.d'の解釈は難しいです.

>前者
>の予測式は予測曲面においてなんら特別な点でない (Xbar, Ybar) に何か特別な
>意味があるかのように思わせ,解釈を誤らせる危険があるように思うのですが...。

特別な点だと思うのですが,,,,,.
平均を中心に自信があるほうとか,ないほうとか,孤独なほうとか,孤独でないほうとか
それによって符号の積に意味がでてくるという研究仮説です.

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TOYODA Hideki Ph.D., Associate Professor,     Department of Sociology
TEL +81-3-39852323 FAX +81-3-3985-2833,   Rikkyo(St.Paul's)University
toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan
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