岡本@金沢大学です。
”[fpr 1490] SASによるロジスティック回帰分析”の
>【行いたい分析】
>決定を行う際に、手がかり1〜手がかり3までの3種類の手がかりを被験者はど
>のように利用しているのかを知りたい(各手がかりに重みを置く程度を知りた
>い)。また、課題の種類の条件を交互作用として入れたい。
>
>従属変数……決定(AかBかの2値型)
>独立変数……手がかり1〜手がかり3(連続変数)・条件(1か2か)
>とした、ロジスティック回帰分析。
についてです。
ロジスティックモデルを以下のように設定してみました。
Logit(P[i,t,1]) = M[i] + A[1,1]*X[i,t,1,1]
+ A[1,2]*X[i,t,1,2]
+ A[1,3]*X[i,t,1,3]
Logit(P[i,t,2]) = M[i]+C + A[2,1]*X[i,t,2,1]
+ A[2,2]*X[i,t,2,2]
+ A[2,3]*X[i,t,2,3]
ここで、P[i,t,j] : 被験者iの第j条件、第t試行における確率
M[i] : 被験者iの効果
C : 条件2の効果
A[j,k] : 条件jにおける手がかりkの効果
X[i,t,j,k] : 被験者iの第j条件、第t試行における
手がかりkの値
上のモデルの場合、パラメータ数は
60+1+6 = 67
なので、最尤法の基準で強引に(偏導関数を用いずにという意味)
パラメータ値を求めることがパソコンでも可能だと思います。
条件間における手がかりの交互作用は
(A[2,k]-A[1,k])-(A[2,1]-A[1,1]) = 0
などの検定で行います。
最尤法でパラメータ値を求めている場合は、AIC基準で検定が
行えます。
>私が行いたいのは、被験者内要因として入っている条件の交互作用効果を調べ
>ることです。SASのマニュアルも読んでみましたが、このような形のデータを
>扱う方法が載っておりませんでした。また、SPSS9Jでも同様の分析ができない
>か試みましたが、こちらもどのようにこのような形のデータを扱ったらいいの
>か、情報がありません。
パッケージソフトは決まりきった形のデータの分析には便利ですが、
研究法における自由が制約されます。
金沢大学文学部
岡本安晴
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