(株)SASインスティチュートジャパンの小野です。 公共のメーリングリストにて、特定の商用パッケージを販売している企業 に所属している人間が、下記のような質問に投稿するのはまずいかもしれ ませんが、、、、まずい場合には御指摘下さい。また、その分を割り引いて 読んで下さい。 In message <199908270216.AA00017 (at) lsp1.lynx.let.hokudai.ac.jp> "[fpr 1492] SASによるロジスティック回帰分析" ""NAKANISHI,Daisuke" <nakanisi (at) lynx.let.hokudai.ac.jp>" wrote. > --- Cut by Ono --------------- > >つまり、パッケージソフトではこのような分析をそのままでは行うことができない、 >ということですね。 > 通常のロジスティックモデルですので、普通の流通している統計パッケージ であてはめることができます(といっても、私が確めることができるのはSA Sだけですが、、、)。そして、ロジスティックモデルに関しても、パラメータ の線形仮説に関しては、検定も行うことができます(くどいようですが、私が知 っているのはSASだけですが、、、。SASのなかではプロシジャによって、 ワルド型の検定しかできないもの、ワルド検定も尤度比検定もできるものがあり ます。CATMODプロシジャはワルド検定しかサポートしていません。対数尤度 は計算されるので、複数回実行すれば尤度比検定もできますが、、、)。 でも、ロジスティックモデルでパラメータ数が相対的に多い場合には、最 尤推定量の性質が悪くなる(どれぐらい悪くなるのかは、私は全く分かって いませんが)以外にも、「説明変数(or説明変数の線形結合)によって応答 変数が完全に分離してしまう」ことが起こる可能性が高くなるのではないか と思います。 ところで、「このような形」のデータ( すみません、正式な呼び名が分か りません。個人をブロックとした乱塊法データと見なすこともできるような 感じの反復測定データで、しかも時間毎に共変量が測定されているデータ?) を扱うには、通常のロジスティック分析の他にも、 1. 個人を層とした「条件付きロジスティック」分析を行う。 (この方法では、被験者によって層別されるために、個人の効果が 推定されませんが、、、) 2. 個人を変量効果として、「一般化-混合モデル(generalized mixed model)」(例えば、正規-ロジスティックモデル)をあてはめる といったことも考えられるかもしれません。また、少し視点を変えて、この 場合は不適切かもしれませんが、 3. 同一被験者内の相関だけを考慮して、「GEE推定」を行う こともあるのかもしれません (ちなみに、1.と3.は、Version 6.12のSAS でも行えます。2に関しては、Penalized Quasi Likelihood推定値という推定 値を計算するためのサンプルマクロ(GLIMMIX)がありますが、PQL推定値自体 は、、、????)。 ---以上、宜しくお願い申し上げます。 (株)SASインスティチュートジャパン テクニカルサポート 小野裕亮 e-mail:jpnyco (at) jpn.sas.com
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