岡本@金沢大学です。 ”[fpr 1495] 多変量解析に用いられるデータについて”より >主成分分析の説明では、「主成分分析では、5段階評価、 >7段階評価に主成分分析を行うのが望ま >しい。段階数が少ないと、分散・共分散行列あるいは >相関行列の信憑性がなくなり、まちがった主成分を >発見することがある」(p147)と書かれています。 > >4件法、6件法を用いたデータは、主成分分析、因子分析、 >重回帰分析など、多変量解析には、使えない >でしょうか? 正規分布に従う変数間の相関係数を選択肢数の少ないデータで そのまま相関係数を計算して推定値とすると信憑性に問題があり ます。私がシミュレーションで調べたものは「選択肢数と相関 係数について」、金沢大学文学部論集・行動科学科篇、昭和63年、 に報告しています。 しかし、これは多変量正規分布を想定して相関係数による 分析を行う場合のことです。他の分析法では話が違ってきます。 双対尺度法の場合は選択肢数は2〜3が推奨されています。 S.Nishisato,1994,'Elements of Dual Scaling',p.146,L.2-3に There are at least two more reasons why it may not be advisable to use such a large number of response options as nine or more: 同書, p.330,L.2-6には Seven or nine options for dual scaling are definitely too many to be useful, contrary to the expectation of some investigators. Two or three options are easier to analyze, and in most instances adequate for capturing important response patterns. 双対尺度法、あるいは選択肢データの場合は同じモデルになりますが、 対応分析(Correspondence Analysis)、数量化3類のプログラムは SPSSやSASなどのアプリケーションソフトに用意されていると 思います。 なお、数量化3類のサンプルプログラムを http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~e50048/q3/ にアップロードしております。 又、双対尺度法のカテゴリーデータ(選択肢数データ)の 分析のためのプログラムは http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~e50048/CatAnal/ にアップロードしております。 双対尺度法の一対比較データ、順位データのプログラムは http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~e50048/DSPCRnk/ にアップロードしています。 アップロードしてあるプログラムは、Delphi(スタンダード版 アカデミックパック;1万5千円)で利用できます。 金沢大学文学部 岡本安晴
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