堀@香川大学経済学部です。 日心大会の原田さん@大阪大学のワークショップ「探索的因子分析における変数選択」のなかで, 平井さん@大阪大学から,尺度当たりの項目数をどうしたらいいのだろうかという疑問をぶつけて いました。 この問題はこれからも悩ましいものとして残るでしょう。 すでに紹介済みのVelicer らのシミュレーション実験が一つの回答になるでしょう。 Little,T.D., Lindenberger,U., and Nesselroade,J.R.(1999). On selecting indicators for multivariate measurement and modeling with latent variables: when "good" indicators are bad and "bad" indicators are good. Psychological Methods, 4(2), 192-211. が理論的な見通しとシミュレーション実験をしています。 すでに,軸(とは中ではいっていない)とそれを代表する項目が分かっているなら,少数で軸を表 すことが可能。分かっていないなら,サンプリングをするので項目数は多くなる。などなど,図解 していろいろいっている。また,Velicer らのシミュレーションを解釈する枠組みも示している。 シミュレーション実験は理論でいっていることをそのまま検証できているとは思えないものであっ た(著者はそのようにはいっていない)。とりわけ,変数のサンプリングについてはいい結果がで てないじゃないのといいたくなる。 素点の平均点(もちろん合計点と解釈していいが),と斜交因子との関係はおもしろい。 項目選択に関して,全体像らしきものがでているので読んでみる価値があります。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部)
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