堀@香川大学経済学部です。 Psychologica Method の September 1999, Volume 4, Number 3, p272-299 に Evaluating the Use of Exploratory Factor Analysis in Psychological Research by Leandre R. Fabrigar, Duane T. Wegener, Robert C. MacCallum, and Erin J. Strahan があります。探索的因子分析の最近の発展(といっても,1990あたりから?)を うまくまとめたものになっています。 1. study design 2. appropriateness of EFA(探索的因子分析) 3. model-fitting procedure 4. determining the number of factors 5. rotation の5つの点について,論文のレビューと recommendations そして,実際のデー タでの基準の使用例などがあります。 例えば1では, 信頼性の低い(.70未満)変数は避けるべきだ。 よい条件(共通性が.70以上,それぞれの因子で4から5変数)の場合は,サン プル数100人でもいい。 中程度の共通性(.4〜.7)で変数の数が中程度十分にある(これは訳がおかしい) 場合,200人以上。 など。 4の因子数の決定のところで,ML ならば RMSEAとECVI の使用を勧めているとこ ろが新しい。 RMSEA はχ2値,自由度,サンプル数があれば求めることができる。 豊田秀樹『共分散構造分析[入門編]』朝倉書店 によると, RMSEA=sqrt(max(fML/df-1/(N-1),0)) (1) χ2=(N-1)fML (2) ということで, fML=χ2/(N-1) を(1)に入れてやればいい。 RMSEA は信頼区間を求めることができる。SASは出力するようです。 このメーリングリストでもRMSEA については言及があります。 とろころで,ECVI てのはSPSSの出力から求めることができるのかな? SASのCALIS だと出力するみたいですね。(鈴木督久さんのテキストを 見ています) http://quantrm2.psy.ohio-state.edu:80/browne/ から CEFApak をもらってくれば両方とも出力されます。 このほか,Gorsuchも案内を書いているようですね。これはいま取り寄せ中。 Gorsuch, R. L. (1997), "Exploratory Factor Analysis: Its Role in Item Analysis," J. of Personality Assessment, Vol. 68(3), 532-560. 2年も前のものだ。 それから, 向後千春さんが http://kogolab.edu.toyama-u.ac.jp/chiharu/mds/1999/12/03.html で >「サルでもわかる因子分析」とでも銘打って、Web教材を作るしかないか >なあ、 といってます。できるといいなあ。期待してます。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部) 香川県高松市幸町2−1 香川大学経済学部
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