[fpr 1601] 京城帝大

Tatsuya SATO

佐藤達哉@福島大学行政社会学部です。駄文をお読みいただいたき感謝いたします。

> 『心理学ワールド(PW 7)−特集 顔研究の最近−』という小冊子で、
> ソウル大学所蔵「初期心理学実験機器」と「実験実習レポート」(佐藤達哉 氏 著
>)
> を読みながら、

> これはかなり個人的な話になってしまうのですが、
> 私の、父方の祖父は、戦前、旧制七高(現 名古屋大学)を卒業後、
> さらに京都大学で電気工学を学び、
> 戦時中、現 大韓民国の首都にある京城大学
> (現 ソウル大学)で電気工学など(おそらく)を教授しており、

>もしこのML登録者で関係者がいたら、連絡ください。

とのこと、個人的な話のようではありますが、しかし、私のように京城帝大の心理学
資料から心理学史を展望しようとする研究者にとっては(京城帝大について知ること
ができるという意味で)それなりに食指をそそられたのでレスします。

日本の旧植民地における高等教育に関する研究は様々な理由からあまり進んでいませ
ん。ですからもしおじいさまが実際に京城帝大で教鞭をとっておられ、その当時のも
のがのこっているとすれば貴重な資料になりうると思います。

いずれにしても、履歴に関してはご親族のことですので、まず身内から情報収集する
必要があるかと思います。それである程度経歴がはっきりして、実際に電気工学を教
えていたということであれば、たとえば科学史MLなどで情報の交換(相互に情報を
提供しあう)中で分かってくることがあるかもしれません。★仮に、京城帝大におけ
る理工学の進展、みたいな研究をしている人がいれば泣いて喜ぶでしょう。実際、私
たちのグループでも、研究対象である慶応の初期の教授が、なんと私の先輩(心理学
の教授)の遠縁だったことがわかり、非常にうれしくかつ情報収集が一気にはかどっ
たということがありました。★科学史MLについては下記参照。

http://www.hps.hokudai.ac.jp/ml/MLnewinfo.html

繰り返しになりますが、履歴、経歴などについての事実をまず確定してから他の人に
聞くべきだと思います。歴史研究は資料が膨大でかったるいので、あいまいな情報を
もらうとかえって疲れてしまいますし、ホントに関心ある人しか反応してくれないで
しょう。


                           福島大学行政社会学部
                                 佐藤達哉
                   mailto:a096 (at) ipc.fukushima-u.ac.jp



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