堀@香川大学経済学部です。
日本心理学会64回大会ワークショップの申し込みをしました。
探索的因子分析でここ10年ほど言われていることをぶちまけてみたいと思います。
下に書いているように,因子数決定についてを主として,探索的的因子分析の進め方
を一通りなぞるつもりです。
因子数の決定法については今までもいくつかここで書いていますが,もう少し試行錯
誤してみようと思っています。
今の仮説は,
最小因子数は,主成分分析のMAP, 最大因子数は,因子分析のPA(parallel analysis)
で挟み込めばいいんでから,その間で,解釈可能性とかほかの因子数決定法も利用し
て決めようかというものです。いろいろ問題があるでしょうから,さらにチェックを
するつもりです。
ついでに雑談を入れておくと,
SPSSの10 で Categories に catpca というのも入りました。カテゴリーデータの主
成分分析にかなりおもしろそうですね。ただ,今の段階では,categoriesのヘルプ
(日本語版)をSPSSジャパンにいって差し替えなければならない。メニューがいろい
ろバグっていてスプラインがちゃんと使えない。reference manual 以外にちゃんと
したマニュアルがない。などの問題があります。
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まだ申し込みで結果は3月下旬にわかるそうです。
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テーマ
心理学研究の自己点検(6): 心理学研究における探索的因子分析の基本問題
企画者
堀啓造 (香川大学)
長谷川芳典 (岡山大学)
司会者 服部環 (筑波大学)
話題提供者 堀啓造 (香川大学)
指定討論者 狩野裕 (大阪大学)
参加見込み人数 約50人
(内容要旨)
このシリーズでは因子分析の問題を一度取り扱っている。今回,探索的因子分
析においてもっとも基本的な因子数決定問題と,バリマックス回転問題を点検
する。因子数や回転法は尺度構成に決定的影響を与えるものである。因子数決
定は,固有値1以上やスクリープロットがもっぱら用いられている。ここ10
年間ほどのシュミレーション研究などで因子数の決定法の固有値1以上やスクリー
プロットの問題点が指摘され,よりよい方法が提案されたり,いままで無視さ
れていた方法がよいとされたりしている。回転法に関しても,直交回転よりも
斜交回転がいいとされながらも直交回転をなにも考えずに適用している例が
あまりに多い。直交回転解は直交モデルの下に解いたものであるので,モデル
があわない場合でも直交解が求まる。このように従来の手法をそのまま信じて
分析することの問題点を明らかにし,どのように探索的因子分析を進めるかを
討論する。
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堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
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