堀@香川大学経済学部です。 必要サンプル数を求めるSPSSのシンタックス・マクロをつくりました。1997年あたり につくったモノの虫干しと改訂と追加をしました。 http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/spss/spss.html にある,次のものです。 16.oneway(fixed effect)の必要サンプル数 を求める syntax 17.oneway(repeated measures)の必要サンプル数を求める syntax 18.2元分散分析(fixed effect)の必要サンプル数を求める syntax 19.2元分散分析(mixed design)の必要サンプル数 を求める syntax 20.χ2検定の必要サンプル数求める (効果量W指定型)syntax 21.χ2検定の必要サンプル数求める (表指定型)macro 22.共分散構造分析(SEM)の必要サンプル数求める syntax 23.探索的因子分析の必要サンプル数求める syntax(参考) SPSSはBASEだけで動くでしょう。また,SPSSを持っていない方のために表も付けてみ ました。 分散分析の場合,心理実験で用いるサンプル数からなぜ中程度の効果量になっている のか見えます。 「19.2元分散分析(mixed design)の必要サンプル数 を求める syntax 」はg*power の解説をもとにつくっているのですが,これでいいのかな? これでいいとすると,被験者間要因と被験者内要因は対等に比較しているとはいえな いようです。とりわけεの修正していない場合は,極端に検定力が違ってきます。 (といっても必要サンプル数から推論しているだけです。) 「23.探索的因子分析の必要サンプル数求める syntax(参考)」は「22.共分散構造 分析(SEM)の必要サンプル数求める syntax」の単純な適用です。で,22は MacCallum, R. C., Browne, M. W., & Sugawara, H. M. (1996) のSASプログラムを SPSSに移植しました。 この方法による「探索的因子分析の必要サンプル数」はサンプル数を増やすより変数 数を増やすほうが劇的効果を得ることを示しています。おっと感覚的な表現です。 Marsh, H. W., Hau, K.-T., Balla, J. R., and Grayson, D.(1998)をサポートする 結果です。サンプリングがしっかりしていない場合が多いので,本当にこのサンプル 数でいいのかは疑問がありますが,変数数やサンプル数を考えるときの参考にはなる でしょう。 ミスや考え違いもあるかもしれません(きっとあるでしょう)ので,指摘をお願いし ます。 ps.検定力や必要サンプル数を求めるプログラムはMacCallumらのSASプログラムを簡 易移植するところから始まりました。このプログラムにあるアルゴリズムのお陰でそ のほかのシンタックスをつくることができました。 MacCallum, R. C., Browne, M. W., & Sugawara, H. M. (1996). Power analysis and determination of sample size for covariance structure modeling. Psychological Methods, 1,130-149. Marsh, H. W., Hau, K.-T., Balla, J. R., and Grayson, D.(1998). Is more ever too much? The number of indicators per factor in confirmatory factor analysis. Multivariate Behavioral Research, 33, 181-220. ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部) 香川県高松市幸町2−1 香川大学経済学部
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