[fpr 1664] 多次元尺度構成法について

Takehiko ITO

同志社大学心理学の福井さんの質問へのシロウト的回答
>
>   実はみなさまにお尋ねしたいことがあるのですが、
>  多次元尺度構成法を用いた場合、SPSSなどでは
>  Stress値と、RSQの値が出ます。前者は0に近い
>  ほどよくて、後者は1.0に近いほどよいとされて
>  いますが、実際にはどの程度の数字が出れば、
>  適合度がよいと考えてよいのでしょうか?

Hair, Anderson, Tatham, & Black (1998) の541ページおよび521ページでは
RSQ(=R自乗=決定係数=分散の説明率)が .60 以上あればacceptableであ
るとしています(権威のある意見)。MDSによるモデルが元のデータのばらつきの
60%以上説明できればOKということなのでしょう。

私個人としては、MDSによる表現が原データの何%を表現しているかという点での
目安としての決定係数であるので、別に60%にこだわることは無いと思うのです
(権威のない意見)。

なおこの本ではstressは適切な次元数を決定する参考のための指標として取り扱われ
ています。

文献:Hair, Anderson, Tatham, & Black (1998) Multivariate data analysis (5th
ed.) Prentice Hall.


伊藤武彦    
和光大学 人間関係学部 人間発達学科 教授(心理学)
大学:〒195-8585 町田市金井町2160 電話:044-988-1431 FAX:044-988-1435
自宅:〒215-0004川崎市麻生区万福寺2-4-7-203  電話&FAX 044-951-1904
E-mail: itot (at) wako.ac.jp
同志社大学心理学の福井と申します。
>
>   実はみなさまにお尋ねしたいことがあるのですが、
>  多次元尺度構成法を用いた場合、SPSSなどでは
>  Stress値と、RSQの値が出ます。前者は0に近い
>  ほどよくて、後者は1.0に近いほどよいとされて
>  いますが、実際にはどの程度の数字が出れば、
>  適合度がよいと考えてよいのでしょうか?
>
>   スクールカウンセラーで派遣されている学校で
>  構成的グループエンカウンターを実施する前後の
>  クラス内の心理的距離を対称行列のデータとして
>  得ることができたので、多次元尺度構成法を
>  使って、クラス内の対人距離がどのように変化した
>  かをとらえようと思いました。
>
>   他の多変量解析では、統計的に有意な規準が
>  決められているのですが、多次元尺度構成法に
>  ついては、私の知る限りそのような数値を示した
>  文献をみたことがないのです。もちろん私の勉強
>  不足もあると思うのですが。もし、御存じの方が
>  おられましたら、教えて下さい。よろしくお願いします。
>
>
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>      同志社大学大学院文学研究科
>            心理学専攻博士後期課程
> --------------------------------------------
>  福井 義一(ふくい よしかず)
>  E-mail:lq3501 (at) mail2.doshisha.ac.jp(大学)
>  E-mail:puffer (at) mahoroba.ne.jp(自宅)
>  http://www3.mahoroba.ne.jp/~puffer/
> --------------------------------------------
>  臨床心理士(第7448号)
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>  医療法人眉山会 田中医院 心理療法士
>  文部省委託事業 奈良県スクールカウンセラー
>  文部省委託事業 京都市スクールカウンセラー
>  仏教大学通信教育部 非常勤講師
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