同志社大学心理学の福井さんの質問へのシロウト的回答 > > 実はみなさまにお尋ねしたいことがあるのですが、 > 多次元尺度構成法を用いた場合、SPSSなどでは > Stress値と、RSQの値が出ます。前者は0に近い > ほどよくて、後者は1.0に近いほどよいとされて > いますが、実際にはどの程度の数字が出れば、 > 適合度がよいと考えてよいのでしょうか? Hair, Anderson, Tatham, & Black (1998) の541ページおよび521ページでは RSQ(=R自乗=決定係数=分散の説明率)が .60 以上あればacceptableであ るとしています(権威のある意見)。MDSによるモデルが元のデータのばらつきの 60%以上説明できればOKということなのでしょう。 私個人としては、MDSによる表現が原データの何%を表現しているかという点での 目安としての決定係数であるので、別に60%にこだわることは無いと思うのです (権威のない意見)。 なおこの本ではstressは適切な次元数を決定する参考のための指標として取り扱われ ています。 文献:Hair, Anderson, Tatham, & Black (1998) Multivariate data analysis (5th ed.) Prentice Hall. 伊藤武彦 和光大学 人間関係学部 人間発達学科 教授(心理学) 大学:〒195-8585 町田市金井町2160 電話:044-988-1431 FAX:044-988-1435 自宅:〒215-0004川崎市麻生区万福寺2-4-7-203 電話&FAX 044-951-1904 E-mail: itot (at) wako.ac.jp 同志社大学心理学の福井と申します。 > > 実はみなさまにお尋ねしたいことがあるのですが、 > 多次元尺度構成法を用いた場合、SPSSなどでは > Stress値と、RSQの値が出ます。前者は0に近い > ほどよくて、後者は1.0に近いほどよいとされて > いますが、実際にはどの程度の数字が出れば、 > 適合度がよいと考えてよいのでしょうか? > > スクールカウンセラーで派遣されている学校で > 構成的グループエンカウンターを実施する前後の > クラス内の心理的距離を対称行列のデータとして > 得ることができたので、多次元尺度構成法を > 使って、クラス内の対人距離がどのように変化した > かをとらえようと思いました。 > > 他の多変量解析では、統計的に有意な規準が > 決められているのですが、多次元尺度構成法に > ついては、私の知る限りそのような数値を示した > 文献をみたことがないのです。もちろん私の勉強 > 不足もあると思うのですが。もし、御存じの方が > おられましたら、教えて下さい。よろしくお願いします。 > > > > ******************************************** > 同志社大学大学院文学研究科 > 心理学専攻博士後期課程 > -------------------------------------------- > 福井 義一(ふくい よしかず) > E-mail:lq3501 (at) mail2.doshisha.ac.jp(大学) > E-mail:puffer (at) mahoroba.ne.jp(自宅) > http://www3.mahoroba.ne.jp/~puffer/ > -------------------------------------------- > 臨床心理士(第7448号) > -------------------------------------------- > 医療法人眉山会 田中医院 心理療法士 > 文部省委託事業 奈良県スクールカウンセラー > 文部省委託事業 京都市スクールカウンセラー > 仏教大学通信教育部 非常勤講師 > ******************************************** >
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