[fpr 1745] 一対比較法による尺度構成

小島 瞳


北海道大学の小島です。
岡本先生、大変丁寧に答えていただき、真にありがとうございます。
これまで心理学の本を読みながら「これでいいのかな?」と
自分のやってることに自信が持てなかったのですが、これから
自分がどのようにすべきなのかわかった気がします。

>  一対比較のデータということでサーストン流のモデルでの分析を考えて
> おられるようです。しかし、あなたの場合に関してはこれは不適当です。
>  まず、音楽のような刺激は多次元のものと考えるべきなので、1次元の
> ものを扱う標準のサーストンモデルを適用するべきではありません。
>  また、「求める印象」が目的点として設定されいるので、これも
> 標準のサーストンモデルを適用するべきではありません。このタイプの
> データは「求める印象」を理想点(ideal point)として設定する展開法か、
> 「求める印象」の方向を表すベクトルを設定するベクトルモデル(ベクトルが
> 1本のときは標準サーストンモデルになる)のようなものを用います。
>
>  展開法、あるいはベクトルモデルは多次元尺度法の標準の考え方では
> 解が求まる保証はちょっとやってみないと判らないという状態でしょう。
> より確実には数量化法や双対尺度法という考え方の方法がおすすめです。

まず最初に多次元から入らず、一次元から考えて、その後多次元に入っていこう
としていました.しかし、どのようにしたらよいのか分かっていなかった
ため、ご教授いただいた方法で設計していきたいと思います。

このような心理学は初めてですので、とても新鮮で、面白く感じます。
これからここでご助言いただいたことを忘れず、もっとがんばっていきます。

お忙しい中、大変丁寧なご回答をありがとうございました。

*MLなのにただのお礼メールとなってしまい、大変恐縮です。

Kojima Hitomi
k-hitomi (at) ma5.seikyou.ne.jp





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