鈴木@日経リサーチ です. Thu, 28 Dec 2000 01:05:53 +0900 の [fpr 1879] Re: INDSCAL(SASとSPSS) に関するメールにお返事します >竹内・前川「SASによる多変量データの解析」東京大学出版会P191には >「最適化された類似度とモデルの間の乗算的不定性を除くために > diag(WW')=qという解に一意性を持たせるための条件を付しているようである」 >とあります。 前川先生が分からないんじゃあ,誰にも分からないな(今は分かってる?)と 思ったことがあり,以下のようなものを書いたことがあります. -------------- よく分からない変更は最適化計算のアルゴリズムである.SASのMDSプロシジャ 開発ではSAS社の多変量解析プロシジャの責任者であるSarleが指揮をとったら しい.1982年のSUGIでMDSに関する発表がある(Null & Sarle)が,独自のプ ログラミングをしている部分もあるようで,ALSCALの結果とは完全な一致はし ない.日本におけるMDSの専門家の1人でSASに詳しい前川眞一(1997)は「その 実体は著者(前川)には不明であり,時として収束しない場合がある.また, データの最適化を含むR2Aを最大化する解を求める際に,最適化された類似度 とモデルの間の乗算的不定性を除くためにdiag( WW' ) = qという解に一意性 を持たせるための条件を付しているようである」と述べている.前川氏が分か らなければ日本で分かる人は存在しないかも知れない. YoungのALSCALにはVersion5のSASマニュアルよりも詳しい説明書"ALSCAL Users Guide"がある.これはタイプ打ちの簡易製本なので粗末に見えるが内容 は豊かである.ALSCALプログラムも単独で動くALSCALがリリースされている. YoungのWebサイトで,このほかにもALSCALに関する情報が得られる.
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