堀@香川大学経済学部です。 Psychological Methodsに3頁半の論文が載ってます。 Lyle V. Jones amd John W. Tukey (2000). A Sensible Formulation of the Significance Test. Vol. 5, No. 4, 411-414 http://www.apa.org/journals/met/1200ab.html#1 そろそろ次の号がでそうですね。 APA(外国)会員で直接論文を読むことの出来る人は http://spider.apa.org:80/ftdocs/met/2000/december/met54411.html (文献から直接 PsycInfo の要約にアクセスできるようになってます。) Tukey は去年(2000)の7月に亡くなっていて最終稿は見ていないとのこと。 非常に短い論文ですが,Psychological Methods の論文らしくありません。応用 の具体例,もしくは数表を載せて応用出来る論文が多いのですが,この論文では 具体的例をきちんとあげていません。 私にはよくわからないのが,帰無仮説を H0 をμA-μB=0 と置かない(μA-μB の符号が定まらないとする)ことによってここでいっているようなP(error) の 式がでてくるのか,ということ。 どなたか教えてください。 ------------------------ ところで, この論文で言及している多重比較の論文(Williams, Jones, and Tukey,1999) はWilkinson and Task Force on Statistical Inference(1999)でも言及してい るBenjamini and Hochberg(1995)の多重比較の特性を明らかにしたものです。 False discovery rate(FDR) という方法は familywise なコントロールではあり ません。 Williams et al.(1999)では単純なt検定の結果にわりと似た結果にな ることを示しています(もちろん単純なt検定よりも保守的な結果です)。 この論文は多重比較を複数おこなうときのボンフェローニの調整の仕方をはっき りしめしていて,わかりやすいです。また,FDR のp値の調整法も簡単に分かる ように書いてます。 対比較のp値の小さい順に並べ,一番小さいp値とボンフェローニの調整のp値 (pBON)を比較する。p値のほうが小さければ次に小さいp値とpBON*2 と比較す る。m番目の比較はpBON*m の値と比較する。pBON*m のほうがp値よりも大きくな ればそこで比較は終了。計算としては簡単です。 既にSAS の MULTTEST Procedure では使うことができます。 http://statweb.unc.edu/books/stat/chap39/index.htm そこで Wilkinson et al(1999) http://www.apa.org/journals/amp/amp548594.html の Multiplicities の項を見ると, >Multiple outcomes require special handling. >There are many ways to conduct reasonable inference when >faced with multiplicity (e.g., Bonferroni correction of p >values, multivariate test statistics, empirical Bayes >methods). It is your responsibility to define and justify >the methods used. ということで,使った方法を正当化するのは自己責任という真っ当なことになっ てます。familywise にはこだわらないということですね。 Wilkinson et al(1999)のいっているBeyes 法が Epidemiology の方では取り上 げられてます(例えば,Goodman,1997)が,う〜ん。これってどうするの。 epdemilogy の文献は例えば下のstata のメーリングリスト 2001年3月 途中で折れているので,つないでください。 Re: st: Bonferroni correction Todd Wagner http://www.hsph.harvard.edu/cgi-bin/lwgate/STATALIST/archives/statalist. 0103/Subject/article-40.html 文献 Benjamini, Y. & Hochberg, Y. (1995). Controlling the false discovery rate: A practical and powerful approach to multiple testing. Journal of the Royal Statistical Society, 57, 289-300. Goodman,S.N.(1997). Multiple comparison, eplained. American Journal of Epidemiology, 147(9), 807-811. Wilkinson and Task Force on Statistical Inference(1999).Statistical Methods in Psychology Journals: Guidelines and Explanations. American Psychologist, Vol. 54, No. 8, 594-604 http://www.apa.org/journals/amp/amp548594.html http://spider.apa.org:80/ftdocs/amp/1999/august/amp548594.html (会員) Williams, V. S. L., Jones, L. V. & Tukey, J. W. (1999). Controlling error in multiple comparisons, with examples from state-to-state differences in educational achievement. , Journal of Educational and Behavioral24, 42-69. ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部) 香川県高松市幸町2−1 香川大学経済学部
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