堀@香川大学経済学部です。 Re: [fpr 1918] Kappa value 亀レスです。 以前に指摘した [fpr 1928] 統計処理,実験法 Q&A 特集号 Journal of Consumer Psychology Volume 10 Number 1/2 January 2001 では,Kappa にかわる方法として, Perreault and Leigh (1989)の方法やその一般化としてのRust and Cooilの方法が紹介 されています。例としてでているのは評定者が2人なので Perreault and Leigh (1989) の方法でよいことになります。 式は次のようになります。 Ir=sqrt((pa-1/c)*(c/(c-1)) when pa>=(1/c) if pa<(1/c), Ir is set to zero. cは分割数,pa (percentage of agreement) は 大西さんのpo と同じ Hirotaka Onishi wrote on Fri, 09 Feb 2001 20:26:58 +0000 > 誤診(1)判定者A 誤診(2)判定者A 誤診(3)判定者A > + - + - + - > 判定 + 1 1 判定 + 14 1 判定 + 25 0 > 者B - 1 24 者B - 1 11 者B - 2 0 > > 観察される一致率をPoとすると, > > 誤診(1) 誤診(2) 誤診(3) > Po Kappa Po Kappa Po Kappa > 0.93 0.46 0.93 0.85 0.93 0.00 > > という結果が得られます. この場合,分割数は同じでpa が同じですから3つとも同じ値になります。 pa=0.9259259259 c=2 Ir=0.922958207 推定標準誤差 sI=sqrt(Ir*(1-Ir)/n++) sI=sqrt(0.922958207*(1-0.922958207)/27)=0.05131830773 Ir ± (1.96)sI. Rust and Cooil では3者以上の判定も扱うことができます。 Rust によるとこの値はCronbach のαと同じに解釈できるとのことです。 Kappa を批判して作られた,そのほかの指標もInterrater Reliabilityの章に扱われて います。 Perreault, William D., Jr., & Leigh, Laurence E. (1989). Reliability of nominal data based on qualitative judgments. Journal of Marketing Research, 26, 135-148. Rust, Roland T., &Cooil, Bruce. (1994). Reliability measures for qualitative data: Theory and implications. Journal of Marketing Research, 31, 1-14. ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部) 香川県高松市幸町2−1 香川大学経済学部
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