[fpr 1961] 因子得点の合計点?

真柳麻誉美

真柳@女子栄養大学です。

堀先生の投稿を読んで,
海より深い配慮があったのか!と思い,
ない頭をひねって考えてみましたが,よーわかりませんでした。
結局,どういうことなんでしょうか?????




数式展開による証明は,当然のように挫折し,
結局,データで同様の解析を試してみました。

シュミレーションするほどは時間がなかったので,手持ちのデータ2つで
解析してみました。


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データ1は,22変数・n=720のデータです。


スクリー基準で3因子解を採用。
3因子でプロマックス解を求めると
----------------------
因子相関行列
因子 1   2     3
1 1.000  0.083  0.127
2 0.083  1.000  0.186
3 0.127  0.186  1.000
--------------------------
3因子間の相関が全て0.2以下で,実質的には無相関で直交しているとみなせる
ものです。


デ−タ1は,比較的キレイな因子負荷が得られます。(バリマックス解)
--------------------------
          1          2           3
V17   0.835    0.036   -0.147
V7   -0.821  -0.195  -0.026
V30   0.796   0.057    0.232
V21   0.793  -0.094  -0.038
V25 -0.793  -0.011  -0.057
V11   0.781   0.023    0.147
V6     0.658   0.129   -0.184
V14   0.590   0.114    0.305
V4     0.504   0.237   -0.117
V26   0.051  -0.881   0.020
V10 -0.091  -0.878  -0.071
V20   0.090   0.856    0.069
V5     0.034   0.840    0.056
V8     0.171   0.840    0.017
V24   0.321   0.595    0.114
V16   0.012  -0.145   -0.722
V15   0.267  -0.061    0.691
V12   0.334  -0.072    0.680
V1    0.163  -0.288   -0.576
V13   0.394  -0.388   -0.512
V3   -0.100   0.125    0.509
V18   0.021  -0.218   0.482
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堀先生に習い,こちらの方で回転前第一主成分と,
3因子バリマックス解の因子得点合計および,その順位得点化後合計の
相関を求めると

主成分法第1         1.000
因子得点合計(主成分法) 0.881   1.000
順位得点合計 (主成分法) 0.861   0.965  1.000
無回転第1           0.924   0.878  0.865  1.000
因子得点合計(最尤法)   0.895   0.990  0.960  0.901  1.000
順位得点合計(最尤法)   0.865   0.956  0.987  0.872  0.970  1.000
(符号変更後)元データ合計0.968   0.950  0.926  0.942  0.949   0.918
1.000


まずまず高相関です。
(ただし,順位得点和は全ケースに順位得点を与えた和です。ブランドデータのよう
に
100位までにように切れば,もう少し相関は下がると見込まれます)

因子数としていくつを採用するかが問題になるかな?と想像し,
22因子まで試したところ,
---------------------
回転因子数 累積寄与率 %   因子得点計と第一主成分の相関
  1        26.80         1
  2        46.02         0.935
 3        57.99         0.881
 4        63.85         0.780
  5        67.88         0.722
  6        71.44         0.722
  7        74.61         0.736
  8        77.56         0.658
  9        80.18         0.657
10         82.69         0.637
11         84.83         0.646
12         86.86         0.625
13         88.73         0.627
14         90.49         0.626
15         91.98         0.591
16         93.45         0.606
17         94.88         0.609
18         96.10         0.548
19         97.19         0.643
20         98.21         0.788
21         99.16         0.792
22         100             0.767
--------------------

たしかに相対的に第一因子得点の割合が因子数が増えるにしたがって下がる傾向。
(あたりまえかー?)



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データ2 14変数・N=60では,カイザー基準で因子数を多めに取り
3因子でプロマックス解を求めると,
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因子相関行列
因子 1 2 3
1 1.000 0.397 0.686
2 0.397 1.000 0.637
3 0.686 0.637 1.000
-----------------------------
3因子間に相関が認められます。

こちらのデータで回転前第一主成分と,
3因子バリマックス解の因子得点合計および,その順位得点化後合計の
相関を求めると,
-------------------------------------------------------------
変数名 元データ合計          1.000
第一主成分(主成分法)       0.994   1.000
因子得点合計(主成分法)    0.828   0.818   1.000
因子順位得点和(主成分法) 0.749   0.726   0.934   1.000
無回転因子1(最尤法)         0.992   0.997   0.817   0.734   1.000
因子得点合計(最尤法)       0.913   0.919   0.927   0.841   0.925   1.000
因子順位得点和(最尤法)    0.820   0.818   0.899   0.905   0.833   0.935
1.000
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因子間相関が高かろうが低かろうが,ケース数もあるだろうし,
あまりそのあたりは関係ないのか??

それは,解釈上の問題???

結局,データで遊んでみたけど,何もわからずでした(涙)。






真柳麻誉美















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