[fpr 1994] 心理学研究法入門

湯浅秀道


湯浅@名古屋市立城北病院歯科口腔外科です。

心理学研究法入門
南風原、市川、下山先生編集
東大出版

を、連休にやっと読みました。

入門なので、いまさらと思ったのですが、「はじめに」書かれていた、研究者になる
わけでもないのに、何故研究法なのかの文章に誘われて購入してしまいました。

内容は、素晴らしい本であったと、ボキャブラリーが少ない自分を反省しなければな
らない賛美の言葉で飾りたいです(^^)。

僕の、こだわりのランダムサンプリングと統計手法の関係も、素晴らしい文章で説明
と、著者らの立場が明記されており、感動しました。

***チョッと引用****
ただ、実際のサンプルに合わせて母集団を限定したとしても、その母集団からランダ
ムサンプルをとったわけでないので、厳密にいえば、確率論にもとづく統計的推測の
方法を適用するための手続き的根拠を欠くことになる。このことをどう考えるかにつ
いては専門家の間でも議論が分かれる。本書では、そのような場合でも、次項以下で
述べる標準誤差の算出や統計的有意性の検定は、たまたま選ばれたサンプルによって
結果が左右される程度を評価し、そうした偶然的な変動を考慮して結果を解釈する上
で参考になる情報を与えてくれるものであるという立場に立つ。そして、適用上の限
界をふまえつつ、これらの方法を有効に利用することを考えていくことにする。
************

うーん、よく書かれた文章ですね。

PS:あえて、いうならば、レイアウトも問題ないのですが、如何にも東大出版という
感じがしました。せっかくのこのメンバーなので、これも構造改革?して欲しかった
とは、望みすぎかな。教科書にならないといけませんものね(^^;)。











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湯浅秀道 MXE05064 (at) nifty.ne.jp
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