[fpr 2071] Interaction

Masahiko AIDA

こんにちは。相田@東大文学部です。

私もまだ修士の学生なので、間違いなど有るかもしれません。
なんかとんでもないことを書いていたら、どなたか訂正をお願いします。

>SPSS(v.10)のプログラムを使い、回帰分析で変数AとBのInteraction効果を見る際、
>Predictorsとして、独立変数をA, 
>B, A X Bと入力し、(AとB のCoefficientsは関係なく)その  AXB の Coefficient 
>だけを見て、それが 
>統計学的に有為差があったらInteractionの効果があるといえるという風に書いてある
>教科書があったのですが、
>
>質問1:独立変数としてA, B, A X Bと入力するのはなぜか?
>(なぜ単にA X Bだけではないのか?)

通常は、A,Bの直接効果と、交互作用で分けて考えるようです。

y=b1x1 + b2x2 +b3x1x2 のような回帰の式をたてます。
(bは偏回帰係数xは独立変数)x1についてまとめると
y=(b1+b3x2)x1+b2x2 になります。交互作用を入れてなければ、独立変数x1の
係数は定数b1で、
「他の変数をconstantに押さえた場合、x1の1 unitの変化に対してyの予測値がb1変化する」
と言えるわけですけどもうすでにおわかりのように、交互作用が入るとこのx1の係数が
定数にはならずにx2の1次の関数で表現されます。x1の効果がx2の関数で表現される
というのが交互作用を入れた回帰式のキモであるかと。これのいいところは、
b1+b3x2というx1の係数の、y切片に当たる部分が(x1の直接効果に)あたるために
x2が0の場合にもyの予測値が計算できる事ではないでしょうか。

最初の質問に戻ると、ここで自分の浅学をさらしてしまうのですが
直接効果を入れた方が自然な解釈が出来るような気がします。:-)
後藤さんが交互作用の効果を見たいのか、yの予測値を考えたいのかで
決めればいいような気がしますが。

交互作用項のx1x2は他の独立変数x1,x2と相関が高くなることが予想されるので
多重共線性がでると、それぞれの係数の解釈が困難になりますがyの予測値には
影響はないはずなので、予測をする限りでは問題がないはずです。
x1,x2の直接効果を考えないで、純粋な交互作用の効果をみたいならば交互作用
だけを入れる方法もあるかとは思いますけれども、そうして得られた係数の
実質的な意味は何なの?という批判がされるかもしれません。

>質問3:A X B のCoefficient が統計学的に有為でない場合でも、
>グラフに書いた時にInteraction効果が見られた場合は執筆するに値するか?

強いエンピリカルな証拠でないにしても、書く価値はあると思いますけど。

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Masahiko AIDA <aida (at) highway.ne.jp>
Department of Social Psychology
Graduate School of Humanities and Sociology
The University of Tokyo


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