こんにちは。相田@東大文学部です。 私もまだ修士の学生なので、間違いなど有るかもしれません。 なんかとんでもないことを書いていたら、どなたか訂正をお願いします。 >SPSS(v.10)のプログラムを使い、回帰分析で変数AとBのInteraction効果を見る際、 >Predictorsとして、独立変数をA, >B, A X Bと入力し、(AとB のCoefficientsは関係なく)その AXB の Coefficient >だけを見て、それが >統計学的に有為差があったらInteractionの効果があるといえるという風に書いてある >教科書があったのですが、 > >質問1:独立変数としてA, B, A X Bと入力するのはなぜか? >(なぜ単にA X Bだけではないのか?) 通常は、A,Bの直接効果と、交互作用で分けて考えるようです。 y=b1x1 + b2x2 +b3x1x2 のような回帰の式をたてます。 (bは偏回帰係数xは独立変数)x1についてまとめると y=(b1+b3x2)x1+b2x2 になります。交互作用を入れてなければ、独立変数x1の 係数は定数b1で、 「他の変数をconstantに押さえた場合、x1の1 unitの変化に対してyの予測値がb1変化する」 と言えるわけですけどもうすでにおわかりのように、交互作用が入るとこのx1の係数が 定数にはならずにx2の1次の関数で表現されます。x1の効果がx2の関数で表現される というのが交互作用を入れた回帰式のキモであるかと。これのいいところは、 b1+b3x2というx1の係数の、y切片に当たる部分が(x1の直接効果に)あたるために x2が0の場合にもyの予測値が計算できる事ではないでしょうか。 最初の質問に戻ると、ここで自分の浅学をさらしてしまうのですが 直接効果を入れた方が自然な解釈が出来るような気がします。:-) 後藤さんが交互作用の効果を見たいのか、yの予測値を考えたいのかで 決めればいいような気がしますが。 交互作用項のx1x2は他の独立変数x1,x2と相関が高くなることが予想されるので 多重共線性がでると、それぞれの係数の解釈が困難になりますがyの予測値には 影響はないはずなので、予測をする限りでは問題がないはずです。 x1,x2の直接効果を考えないで、純粋な交互作用の効果をみたいならば交互作用 だけを入れる方法もあるかとは思いますけれども、そうして得られた係数の 実質的な意味は何なの?という批判がされるかもしれません。 >質問3:A X B のCoefficient が統計学的に有為でない場合でも、 >グラフに書いた時にInteraction効果が見られた場合は執筆するに値するか? 強いエンピリカルな証拠でないにしても、書く価値はあると思いますけど。 ------------------------------------------------- Masahiko AIDA <aida (at) highway.ne.jp> Department of Social Psychology Graduate School of Humanities and Sociology The University of Tokyo
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