豊田秀樹@早稲田心理です 現在,資料を参照できる場所に居ないので,以下 記憶にたよったあやふやな情報です 佐久間 路子 さんは書きました: >はじめまして。 >お茶の水女子大学人間文化研究科の佐久間路子と申します。 >HICLAS(Hierarchical Classes Analysis)について教えていただきたく、メー >ルいたしました。 この手法については全く知りませんが... >実際には、具体的な他者(例えば、母、先生、親友、恋人、先輩)と一緒にい >るときの自己について、形容詞をあげてもらい、他者×形容詞のマトリックス >を作成し、当てはまる場合は1、当てはまらない場合は0と評定させます。 > >マトリックスの例 > やさしい 明るい おしゃべり 神経質 わがまま >with 母 1 1 1 1 1 >with 先生 1 1 0 1 0 >with 親友 1 1 0 0 0 >with 恋人 1 0 1 0 1 >with 先輩 1 0 0 1 0 > >この評定をもとに他者と一緒にいるときの自己を階層構造で示します。 > >結果の例(上位と下位は包含関係にある) > with 母 > | | > with 先生 with 恋人 > | | > with 親友 with 先輩 > >このようにして個人内の構造を描き出すことが、この分析(分類?)の目指す >ところなのですが、マトリックスの評定から、結果を導き出すまでの手法が論 >文を読んでもわからず、困っています。HICLASという名前を聞いたことがない >という方も多いようですし、DeBoeckが分析ソフトを作成しているようです >が、まだ手に入れられずにおります。 > >HICLASでなくても構いませんので、このようなデータを階層構造として描き出 >す分析手法をご存じの方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えてください。 このようなデータを階層構造として描き出す分析手法としては POSAがあります.わたしは1度も使ったことはありませんが 林知己夫・飽戸弘編(1976)多次元尺度解析法.サイエンス社 林知己夫・飽戸弘編(1984)多次元尺度解析法の実際.サイエンス社 のどちらか,あるいは両方に解説があります.うろおぼえで恐縮ですが,どれを 信じますかという質問で, UFO ネッシー おばけ... 人1 〇 × 〇 人2 〇 〇 × 人3 〇 〇 × 人4 〇 × × . . というようなデータをとり,上述のような構造(迷信の構造?)を描く種法です. それから佐藤隆博先生の 1987年10月 ■佐藤 隆博著 ■A5 208頁 ■2301円(税別) ISM構造学習法 明治図書 にISM法という以下のようなデータから教材を系列化する手法があり,似たような 構造を描くことができます. 足し算 繰り上り 2ケタ足し算... 問1 〇 × 〇 問2 〇 〇 × 問3 〇 〇 × 問4 〇 × × . . これも使ったことはなく,プログラムも持っていませんが,AERA などの国際学会でも複数のセッションが立つほどに有名な手法です. -- -------------------------------------------------------------------------- TOYODA Hideki Ph.D., Professor, Department of Psychology TEL +81-3-5286-3567 School of Lieterature, Waseda University toyoda (at) mn.waseda.ac.jp 1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan --------------------------------------------------------------------------
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