M. D. Anderson Cancer Centerの奥山です。重回帰分析につい てご教授いただきたくメールいたします。 質問は、重回帰分析において、個々の独立変数に対してR^2を求 めることができるかどうか、できるのならどのようにするのか、と いうものです。 以前、心理社会系の英字誌に重回帰分析を用いた研究を投稿した 際、以下のような方法で各独立変数に関するR^2を求めるようにレ ビュアーからコメントが来ました。 今ここに3つの独立変数x1、x2、x3と1つの従属変数yからなる 重回帰モデルがあるとします。各独立変数と従属変数yとのPearson の相関係数をr1、r2、r3、重回帰モデルにおける各独立変数の標 準偏回帰係数をs1、s2、s3とするとき、 独立変数x1に関するR^2=r1*s1 独立変数x2に関するR^2=r2*s2 独立変数x3に関するR^2=r3*s3 となります。そしてモデル全体のR^2=r1*s1+r2*s2+r3*s3となり ます。実際にしてみると、なるほど個々の独立変数のR^2の和が モデル全体のR^2と一致しました。そこでその時はこの方法を用 いて各独立変数に関するR^2を算出し、そしてその論文は公刊さ れました。その後も複数の機会でこのようにして個々の独立変 数に対するR^2を計算しましたが、やはりその総和はモデル全体 のR^2と一致し、この方法について疑ったことはありませんでし た。 そして今回また別のデータセットを用いて各独立変数に対する R^2を求めたところ、負の値(-.01など)をとる独立変数がでてし まったのです。基本的にR^2が負になるはずがないと思っていま したので、現在の同僚である統計専門家に聞いたところ、そもそ もそのようにして各独立変数に対するR^2を求める方法は聞いた ことがないといわれました。また彼もあちこちに聞いてくれたの ですが、だれも知らないとのことでした。私自身もいざテキスト などをみるとそれに関する説明を見つけることができず、真偽の 程が分からないのです。 そこでどなたかこの件について何か御存知でしたらご教授頂け ませんでしょうか。宜しくお願いします。
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