[fpr 2173] ニューラルネット

Kunihiro Tada

マインドウエアの多田と申します。

> 豊田秀樹@早稲田大学文学部心理学教室です
> (メイルアドレスが toyoda (at) waseda.jp に変更になりました)
> 
> 
> fprの皆様:
> 
> ニューラルネットの1つの応用に関して文章を書きました.
> 「心理学ワールド」という雑誌に掲載予定の文章です.

掲載前に他で発表して問題なかったのですか?

それはそれとして、ニューラルネットのPRとしてはいいですね。
ぜひSOM(自己組織化マップ)もPRしてください。

記事の話からはそれてしまいますが・・・

豊田先生の「金鉱を掘り当てる統計学」では自己組織化マップ(SOM)
についてもお書きになっていますよね。


1つのデータに対してSOMが、いろいろな様相のマップを作り出す
のは、SOMというものの問題点として考えるべきではなくて、
現象(観察される対象)が多義的であるという現実をよく表している
と考えるべきかと思います。(人間の場合も同一の事物を百人百様
に解釈しますよね。)

SOMはデータに対する絶対的で客観的な認識(そんなものはない
でしょう!)を主張しているのではなくて、適応的な認識(モデル)
の例をいろいろと示すことができる、というものです。ユーザーの課題
(問題)がはっきりしているなら、その問題によりよく適応するマップ
を探索するというのが、SOMを実際問題に適用する作業の流れ
となります。(SOMにデータを入力してマップができて、眺めて、
終わり、ではありません!)

「SOMは探索的に示唆を与えるツール」という先生のご説明には
深く同意します。しかし、それに付け加えて、SOMは問題解決の
ためのモデリング・ツールでもあります。

SOMの結果から科学的な検証を行なうのは難しいのですが、
ビジネスの世界では科学的に正しく検証がなされたかという
ことよりも、問題そのものが解決されることのほうが重要です。
SOMはそういうところに実践的な道具として使うことができます。

ちなみに「金鉱・・・」では、乱数の話がありましたが、実用的な
SOMデータマイニング・システムでは、「線形の初期化」(つまり
主平面に初期のマップを置く)を採用しますので、乱数の初期化
を必ずしも使う必要はありません。コホネンも、「乱数の初期化が
ベストだということではない」と言っております。

Viscovery(R) SOMineでは改良型アルゴリズムを採用し、データ前
処理、マップの初期化も最適化されており、同じデータを入れると
必ず同じ結果が得られます。(もちろんデータ前処理を変更して、
異なる結果を得ることもできます。変数の重要度を設定すること
により、問題に応じた最適なモデルを構築することができます。)

Viscovery(R) SOMineは、SOM-Ward法によって明確なクラスタを
視覚的に表示することができます。それだけでなく、さまざまな
クラスタリングの調整を(データが大規模な場合でも)インタラク
ティブに行なえます。明確なクラスタ境界を表示して、各要素
マップ(変数のマップ)を見ていくと、クラスタの解釈が容易に
なります。クラスタの統計値を比較することも可能です。さらに
様々な視覚化機能によってマップを詳細に調べることができ
ます。そして、使い方によっては従来の解析手法と融合した
新しいデータ解析の方法も可能です。

ぜひ一度お試し頂いてレビュー記事をお書きください。
SOMに対する認識がガラッと変わるはずです。
http://www.mindware-jp.com/
(宣伝になってしまって恐縮です。)

多田薫弘

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マインドウエア
(ユーダプティクス国内総代理店)
代表 多田薫弘
〒700-0822 岡山県岡山市表町1-5
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