fprの皆様: 下記のように,日本認知科学会論文誌「認知科学」にて,特集論文の募集 がありますのでお知らせいたします. 「認知科学」編集委員 都築誉史(立教大学) ------------------------------------------------- 「認知科学」特集論文募集のお知らせ ●特集 高次認知機能の創発とコネクショニストモデル 日本認知科学会論文誌「認知科学」第10巻第1号(2003年3月)において, 『高次認知機能の創発とコネクショニストモデル』というテーマで特集号を企 画します.つきましては,下記の内容に関連した論文を会員・非会員から募 集します. 近年,コネクショニストモデルは,知覚,注意,記憶といった基礎的な領域 にとどまらず,言語,思考,認知発達,脳の障害(精神医学)など,高次の 認知機能に関しても積極的に導入されています.さらに,最近の研究動向 として,従来,コネクショニストモデルでは扱いが難しかったシンボル操作あ るいは記号処理についても,多数の論文が発表されるようになってきました. この背景として,まず,PDP Books(1986 邦訳『PDPモデル』, 1989)の刊 行以来,膨大な量におよぶ基礎理論が整備されてきた点をあげることがで きます.さらに,多くの研究者によって開発されたアルゴリズムやモデルが, 研究目的であれば自由に使うことができるソフトウェアとして公開され,さま ざまな分野に応用可能なシミュレータが,多数利用できるようになったこと も関係していると考えられます. 今やコネクショニストモデルは,認知研究の1つのパラダイムとして,十分 に成熟してきたということができるでしょう.たとえば,論文誌“Cognitive Science”においても,人間の言語処理に関するコネクショニストモデルの 特集(1999年,Vol. 23)が組まれ,積極的な議論が行なわれています. また,Hummel & Holyoak(1997)は類推による問題解決過程に関して,並 列分散処理と記号処理を統合したハイブリッドモデルを提案しています( Psychological Review, Vol. 104).認知発達に関しては,Elman et al.(19 96)による“Rethinking innateness”(邦訳『認知発達と生得性』, 1998)を, 近年の代表的な文献としてあげることができます. 本特集では,以下に例を示すように,高次認知機能やシンボル処理のモ デルを中心に,コネクショニストモデルに関する独創的でチャレンジングな 研究を広く募集します. ・高次認知過程(言語,思考)や,その発達に関するモデル ・特定の高次認知機能に関する実験データのシミュレーション ・脳損傷や発達障害などによって引き起こされる認知機能障害に関するモ デル ・記号処理やシンボル操作を説明するための新たなアルゴリズムの提案 ・記号処理と並列分散処理を組み合わせたハイブリッドモデルの構築 ◆募集要項◆ 執筆を希望する方は,以下の要領にしたがってプロポーザルを提出してく ださい. ●期限 2002年9月15日(木)必着 ●提出するものおよび提出先 1ページ目:タイトル,著者の氏名・所属・連絡先(住所,電話番号,Fax番 号,電子メールアドレス) 2ページ目:目次案 3ページ目:アブストラクト(日本語の場合は約400字,英語の場合は約200 words程度) 4ページ目以降:書こうとしている論文の概要を,A4用紙3〜4枚程度の分 量で,研究の目的,用いた手法,結果と,それが高次認知機能の解 明にどのような意味を持つかについて,明確にかつ初めて読む人にも 理解できるようにまとめてください.なお,フルペーパーを添付していた だいても結構です.郵送の場合は,ハードコピーを3部送付してください. ・郵送先:〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1 立教大学社会学部 都築誉史 ・電子メール送付先:tsuzuki (at) rikkyo.ac.jp (“Subject”を“10-1: proposal”としてください.)できるかぎり,電子メール での投稿をお願いします. 提出していただいたプロポーザルは,プロポーザル査読委員会で査読を行 います.その結果,本特集号の内容として適切とみなされたプロポーザルの 提出者に執筆依頼を行います.執筆依頼を受けた方は,「認知科学」執筆要 項にしたがって執筆していただくことになります. ●スケジュール 2002年 9月15日 プロポーザル提出 2002年10月21日 プロポーザル査読結果報告および執筆依頼 2002年11月22日 論文提出 2002年12月21日 論文査読結果報告 2003年 1月15日 最終原稿提出 (事情により,若干の変更があるかもしれません.) 【招待論文執筆予定者】 ・J. E. Hummel & K. J. Holyoak (University of California, Los Angeles) ・A. H. Kawamoto (University of California, Santa Cruz) ・Y. Morishima (Omron Advanced Systems) ・Y. Munakata & R. C. O'Reilly (University of Denver,University of Colorado) ・D. C. Plaut & D. Rohde (Carnegie Mellon University) ・L. Shastri (University of California, Berkeley) ------------------------------------- Takashi TSUZUKI 立教大学 都築誉史 School of Social Relations, Rikkyo University Email: tsuzuki (at) rikkyo.ac.jp -------------------------------------
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