[fpr 2273] 4・5項目で1つのIRTの尺度

豊田秀樹

豊田@早稲田です


SHIBAYAMA Tadashi さんは書きました:
>柴山@新潟大学です。
>
>匿名審査が基本であるにもかかわらず、審査者がどなたで審査対象と
>なっている論文の内容が形式的にせよ少しわかる状況の中で、公のメ
>ーリングリストで発言するのは、投稿された方にまことに申し訳ない
>なと思いながら、


私は,投稿者に対して申し訳ないとは思いません.
完全に匿名で,かつ完全に学術的な内容だからです.


>心理学的研究の方法論上とても重要なことだと考え、
>あえて発言を続けさせていただきます。
中略
>これは豊田さんや狩野さんへの質問なの
>ですが、共分散構造分析においても同様の配慮が必要だと思うのですが、いかが
>でしょうか。


完全に単純構造であるような確認的因子分析モデルであれば
実質科学的な吟味を丁寧にする事により指標となる観測変数が
3つあれば標本数の増加にともなって解は実用上十分に安定します.

一対比較データの解析・一般化可能性係数の推定など
因子負荷行列の要素を実質科学的知見にもとづいて,
すべて固定母数にできるような確認的因子分析の場合は
観測変数と同じ数の因子を設定しても解は安定します.

SEMでは適切な心理学的(実質科学的)知見が多ければ,多いほど
複雑なモデルも安定して推定できます.探索的な因子分析は
たとえ実質科学的な知見があっても,それを必ずしも
解の安定に利用しないという事だと思います.



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 TOYODA Hideki Ph.D.,  Professor,                Department of Psychology
 TEL +81-3-5286-3567             School of Lieterature, Waseda University
 toyoda (at) waseda.jp        1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan
 http://www.littera.waseda.ac.jp/faculty/tyosem/index.html
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