柴山@新潟大学です。 > >これは豊田さんや狩野さんへの質問なの > >ですが、共分散構造分析においても同様の配慮が必要だと思うのですが、いかが > >でしょうか。 > > 完全に単純構造であるような確認的因子分析モデルであれば > 実質科学的な吟味を丁寧にする事により指標となる観測変数が > 3つあれば標本数の増加にともなって解は実用上十分に安定します. > > 一対比較データの解析・一般化可能性係数の推定など > 因子負荷行列の要素を実質科学的知見にもとづいて, > すべて固定母数にできるような確認的因子分析の場合は > 観測変数と同じ数の因子を設定しても解は安定します. #なるほど、先験的な情報が多くあればあるほどモデルの中に組み入れる ことによって解が「安定」するというわけですね。ただ、その一方で、 「観測変数が3つ」ですむ状況や「観測変数と同じ数の因子を設定」でき るほど豊かな情報が得られている状況というのは、再び、三度かな、 「奇異な」感じがするのですが、具体的な研究例等があれば教えていただ ければ幸いです。そちらに当たって少し考えてみます。 > SEMでは適切な心理学的(実質科学的)知見が多ければ,多いほど > 複雑なモデルも安定して推定できます.探索的な因子分析は > たとえ実質科学的な知見があっても,それを必ずしも > 解の安定に利用しないという事だと思います. #ということは、逆に、今回のように下位尺度構成のために探索的因子分析 モデルを利用する場合は、その後でIRTモデルを使うかどうかを別にしても、 そもそも、良く練られた項目が下位尺度ごとにある程度準備されていなければ ならないということですね。 -- ====================================================================== 新潟大学教育人間科学部 柴山 直 950-2181 新潟市五十嵐2の町8050 E-mail:sibayama (at) ed.niigata-u.ac.jp/Tel:025-262-7249/Fax:025-262-7304 ======================================================================
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