[fpr 2279] カテゴリカル変数を用いた多母集団同時分析について

Masahiko AIDA

東京大学大学院の相田です。

例えば回帰分析の例でいえば、2つの母集団について

y1 = b10+ b11x + b12x ...
y2 = b20+ b21x + b22x ...  という分析をするとします。

Muthenが言うところのモデル1とは
上記のモデルのパラメーター(beta)をすべて自由に推定することです。

モデル2は b10 = b20, b11 = b21, b12 = b22 という制約条件をおいてパラ
メータを推定すること。
つまり、回帰係数というか因子負荷量が同じであるという仮定です。
切片とその他のbetaは切片にかかるxが常に1になるだけで同じものと考えてく
ださい。
ここでラムダといっているのはSEMの表現をしているので係数の行列をラムダ
と
言っているのでしょうけど、詳しく知りたければBollenのWileyからでている
SEMの本
にのっています。

あと閾値というのは、順序ロジット分析など、順序尺度の回帰分析の教科書な
どに
詳しくのっているはずですが、簡単に言うと順序変数といってもどこかに
閾値を置いてそこを境に値の大小を判別するわけですけど、その閾値はMLEで
尤度関数を最大化するように決められるのですけど今回は、その閾値を複数の
モデルで同じになるという制約条件を置いた上で閾値を決めるということです。
つまり、2つのモデルの尺度の尺度の間隔が同じであるという仮定でしょう。

"Masafumi Kirino" <cax93600 (at) pop12.odn.ne.jp> wrote:
(2002/11/21 22:14)

>桐野@岡山県立大学大学院生です。
>
>現在、カテゴリカル変数を用いた多母集団の同時解析を行っています。
>使用ソフトはM-plusです。
>推定するモデルは二次因子モデルです。
>
>M-plusのディスカッションコーナーでMuthen氏に尋ねたところ、
>以下の手順で解析することを勧められました。
>
>モデル1:等値制約無し
>モデル2:第一次因子負荷量ラムダと各指標の切片と閾値を等値制約
>モデル3:上記の条件に加えて、ラムダと第二次因子負荷量ガンマを等値制約
>モデル4:上記の条件に加えて、第一次因子の切片と閾値を等値制約
>モデル5:上記の条件に加えて、第二次因子の尺度因子を等値制約
>
>このとき、切片、閾値、尺度因子を等値に制約するということの意味が把握しきれま
>せん。
>それぞれの用語の意味も含め、良いアドバイスをいただけたらと思います。
>よろしくお願いいたします。



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