[fpr 2313] SPSSでの対数線形モデルの出力の見方

小野寺

広国大@小野寺です。

Tsutomu Okada さんは書きました:
>岡田@金沢大学です。SPSSによる対数線形モデルの分析の出力結果について
>どうしても分からないことがあり,こちらに質問させて頂きました。
>簡単に申しますと,本に出ている例題と,それをSPSSで実行した結果が全く違っているのです。
>例として 松田紀之1988質的情報の多変量解析 朝倉書店 p70 表3.2の数値例
>例にとってみます。ここでは下記のようなA1〜A3,B1〜B3の3×3の数値例が出ています。
>  B1  B2  B3
>A1  5  9  7
>A2  7  3  9
>A3 8  21  6
>これに基づいた飽和モデルによる最尤推定値がP97に掲載されています。
>SPSS(11.5)で計算させるために以下のようなデータを作成しました。
>A B
>1 1
>1 1
>以後5ケース分まで続く
>: :
>2 1
>: :
>7ケース分
>3 1
>::
>8ケース分
>::
>1 2
>9ケース分
>2 2
>3ケース分
>3 2
>21ケース分
>1 3
>7ケース分
>2 3
>9ケース分
>3 3
>6ケース分
>そして「分析-対数線形-一般的」を開き「因子」にA,Bを指定し セル度数の分布を「多項分布」
>モデルを「飽和モデル」,オプションで「表示」の「推定値」にチェックを入れて実行しました。
>対応するシンタックスは下記の通りです。
>GENLOG
>  a b
>  /MODEL = MULT
>  /PRINT = FREQ ESTIM CORR COV
>  /CRITERIA = CIN(95) ITERATE(20) CONVERGE(.001) DELTA(.5)
>  /DESIGN .
>その結果を見ますとたとえば
>        12            [A = 2.00]*[B = 2.00]
>については
>Estimateで -2.1948が出力されています。
>しかし元の本のP97ANOVAコーディングの表3.12を見ますとuAB22は推定値-0.772であり,
>(ダミーコーディングの表3.11でもuAB22の推定値は-1.435)
>全く違う値です。もちろん標準化係数も95%信頼区間も異なっています。
> SPSSの指定で,分布を「ポアソン分布」にしても,やはり全く異なる値が出力されます。
>(他の本に出ている数値例でもやはり全く一致しません)
>さらにTable informationのObserved Countの値も不思議で,
> ExpectedCountと全く同じものが(従って小数点以下の値がある)
>出力されています。(たとえばA  1.00, B 1.00の欄は5.50となっています)
>(飽和モデルではなく,自分でモデルに含まれる項を指定すると
> Observed Countには実際の度数が出力されるようですが)
>またGoodness-of-fit Statisticsも Likelihood Ratio,Pearsonともカイ二乗,dfともゼロになってしまいます。
>
>設定自体が違っているのか,SPSSの出力の見方が違うのでしょうか?
>あるいはSPSSでは別の計算方法を取っているのでしょうか?
>helpには「この手続きでは、Newton-Raphson 法を使用して、階層対数線型モデルと非階層対数線型モデルの
>最尤パラメータの推定値を出します。」としかありません。
>
>対数線形モデル自体,勉強始めたところで,どうも理解が浅いため...まあ他もそうですが....
>的外れなことなのかもしれませんが,
>どなたかおわかりになるようでしたら,よろしくお願い致します
>

詳しく調べていないのではずしているかもしれませんが,SPSSの対数線型モデルでは
デルタ値として0.5が計算に先立って観測度数に加算されます。その影響ではないでしょうか。

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広島国際大学 人間環境学部
言語・コミュニケーション学科
小野寺 孝義  t-onode (at) hirokoku-u.ac.jp
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