[fpr 2387] 調査と実験

murakami (at) edu.toyama-u.ac.jp

> 日本の社会科学、心理学、教育学領域において Evidence Based
> な研究はどのくらいなされているでしょうか? 具体的には、
> 教育や処遇などの介入効果をみるための、無作為化を行ったうえ
> での群間の比較研究(randomized controlled trial: RCT)は、
> どの程度実施されているでしょうか?
> 

ほとんど実施されていないのではないかと思います。

5,6年前、英語教育分野で、grammatical approachと communicative approach
の教授効果の研究をした院生がおり、数クラスを実験群と統制群に割り当てまし
た。教師役は二名が両方の条件で教える、という方法で研究したことがあります。
教師の技術・人格要因を統制したつもりでしたが、学力テスト結果は群間に有意
差なし、でした。

介入で対照条件を導入した研究でもまれで、無作為化まで行った研究はほとんど
ないでしょう。

教育・心理分野での不毛な研究は山ほどありますが、Evidenceになりそうな研究
がどれだけあるか、疑問です。



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村上宣寛 


(勤務先)
〒930-8555 富山市五福3190
富山大学教育学部学校心理学
TEL/FAX 076-445-6367
E-mail: murakami at edu.toyama-u.ac.jp
HomePage:http://psycho01.edu.toyama-u.ac.jp/


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