島田@科警研です。 > 子供にたくさんのおはじきを並べさせて、その配置の規則性/ランダム性を統計的に検討したいと思っています。データとしてそれぞれのおはじきの間の距離 > を測っております。何か良い手法があればご教示願いたく存じます。 私は空間統計の専門家ではないので、これにお答えするのは僭越なのですが、 おはじきを犯罪発生地点に変えた研究をやっています。 ポイント間の距離の統計ですと、 Nearest Neighbor Index(NNI, 各点から最も近い点までの距離の平均) があります。 これを2次以上に拡張したK-Order Nearest Neighbor Analysisなどもあります。 点パターンのクラスタリングの程度の指標には、Moran's I とか、 Geary's C という指標があります。 例えば、Moran's Iは -1 =< I =< 1 をとり、 正ならクラスター(clustered)、負なら散乱(dispersed)、 0ならランダムです。 米国のN.Levineという人が開発した、 点データの空間統計分析のためのフリーソフトがあります。 名前は、CrimeStatですが、汎用性は高いソフトです。 分析事例を含むドキュメントもダウンロードできますので、 何かの参考になるかもしれません。(島田が寄稿したものもあります) http://www.icpsr.umich.edu/NACJD/crimestat.html ついでに、先週末から警視庁が「犯罪発生マップ」の公開を始めましたが、 これは、犯罪発生地点の点データから、 カーネル密度推定法という方法を使って、100mグリッドごとの犯罪密度を推定し、 色分け地図で視覚化したものです。 http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/toukei/yokushi/yokushi.htm --- 島田 貴仁 Takahito SHIMADA 科学警察研究所 犯罪行動科学部 犯罪予防研究室 Tel:0471-35-8001 Fax:0471-33-9184 E-mail:takajin (at) nrips.go.jp
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