南風原@東大教育心理です。
Keizo Hori さんからの引用:
> ということは置いておいて。最近議論があまりでなくなって淋しい
> です。
確かに,フットワークがやや重くなっていますね。
> 議論の種に危ない発言をしてみます。サポートや反駁や修正
> をお願いします。
協力します。
> (1')バリマックス回転の初期解からの回転角度が大きくて単純構造
> を得られた場合は,その事自体が斜交解が正しいことを示してい
> る。どの程度が回転角度が大きいかは検討を要する。Nunnally が
> 直交解として認める 30度程度までかもしれない。
以下の数値例は
・バリマックス回転の初期解からの回転角度が約45度と大きい
・バリマックス回転によって単純構造が得られる
という条件を満たしていますが,プロマックス法によって斜交解を
求めたときの因子間相関は .01 でほぼ直交します。これは上記命題
の反例と言えるのではないでしょうか。
【相関行列+SASプログラム】
DATA EXAMPLE (TYPE=CORR) ;
INPUT _TYPE_ $ _NAME_ $ x1-x6 ;
CARDS ;
CORR X1 1.00 . . . . .
CORR X2 .64 1.00 . . . .
CORR X3 .64 .64 1.00 . . .
CORR X4 .0064 .0064 .0064 1.00 . .
CORR X5 .0064 .0064 .0064 .64 1.00 .
CORR X6 .0064 .0064 .0064 .64 .64 1.00
;
RUN ;
PROC FACTOR METHOD=ML PREROTATE=VARIMAX ROTATE=PROMAX ;
RUN ;
【初期解(最尤法)】
Factor1 Factor2
x1 0.56851 -0.56285
x2 0.56851 -0.56285
x3 0.56851 -0.56285
x4 0.56851 0.56285
x5 0.56851 0.56285
x6 0.56851 0.56285
【バリマックス回転のための変換行列】
1 2
1 0.70711 0.70711
2 -0.70711 0.70711
【バリマックス解】
Factor1 Factor2
x1 0.79999 0.00400
x2 0.79999 0.00400
x3 0.79999 0.00400
x4 0.00400 0.79999
x5 0.00400 0.79999
x6 0.00400 0.79999
【プロマックス解の因子間相関】
Factor1 Factor2
Factor1 1.00000 0.01000
Factor2 0.01000 1.00000
【プロマックス解】
Factor1 Factor2
x1 0.80000 0.00000
x2 0.80000 0.00000
x3 0.80000 0.00000
x4 0.00000 0.80000
x5 0.00000 0.80000
x6 0.00000 0.80000
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