狩野@大阪大学です 科学研究費シンポジウム「数理統計学と計量心理学をつなぐ」 が昨日終わりました.プログラムは http://koko15.hus.osaka-u.ac.jp/~kano/research/seminar/kakenhi/index3p.html にあります. 参加者は多くなかったものの数学会関連のシンポとしてはそこそこ議論があり楽しんで いただけたのではないかと思います. さて,予稿集(173ページ)に幾分残があります.希望される方がおられましたらお送りします (無料).返信用封筒(角2)に郵送先を書き切手(290円)を貼って狩野宛てお送りください. ○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○ 狩野 裕 大阪大学 大学院人間科学研究科 〒565-0871 吹田市山田丘1−2 Phone/Fax:06-6879-8052 http://koko15.hus.osaka-u.ac.jp/~kano/ ●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○● > 堀@香川大学経済学部です。 > > 狩野・千野さん主催のシンポで偏相関が注目されていることを知りまし > た。その中の椿・椿さんの講演にとても興味を持ちました。 > > 宮川『グラフィカル・モデリング』朝倉書店(1997)の10種競技のデータ > の分析です。椿さんは強く否定するのですが,主成分分析では一見うまく > いくようだけど,実はそれは間違っているということです。 > > そこで,早速データを入れて分析してみました。 > title "近代10種競技 宮川(1997) p2". > matrix data > variable=R100 JHaba Hogan JTaka R400m H110m Enban JB > OC Yari R1500m > /format=free/n=50/contents=corr. > begin data. > 1 > -0.221 1 > -0.085 0.175 1 > 0.024 0.306 0.112 1 > 0.467 -0.119 -0.279 0.095 1 > 0.355 -0.247 -0.183 -0.193 0.465 1 > 0.082 0.042 0.822 -0.029 -0.172 -0.127 1 > -0.024 0.366 0.287 0.037 -0.183 -0.258 0.324 1 > 0.002 0.032 0.568 0.109 -0.379 -0.157 0.446 0.23 1 > -0.178 -0.052 -0.132 0.09 0.205 0.031 -0.081 0.008 -0.085 > 1 > end data. > factor matrix=in(cor=*)/print=all/criteria=factors(2) > /extractio=ml/rotatio=promax(3). > > 相関行列は椿さんの数値を丸めました。 > > 偏相関をキーに考えると,MAP とKMO が浮かびます。 > とりあえず因子数はMAP=2, PA-smc-M and 95 3 > と2〜3因子です。 > > KMOを見ると主成分分析が失敗するのも当然というデータです。 > 全体のKMO =0.557 ときわめてよくありません。 0.5以下ならば不可の > データです。 > 個別変数を見ると, > > R100 .420 > JHaba .532 > Hogan .574 > JTaka .355 > R400m .582 > H110m .699 > Enban .557 > JBOC .643 > Yari .674 > R1500m .267 > > となっていて, R100, JTaka, R1500m は無条件で使えません。他の変数 > をみても主成分分析・因子分析向きのデータでないことは明かです。大 > 抵,KMO は見ないのでこれを無視してしまいます。Kaiser の偉大な業績 > の一つです。 > > 第10固有値が .12613894ですので共線性はないといったほうがいいで > しょう。 > > いずれにしてもこのデータは主成分分析・因子分析において忘れらててい > た問題を思い起こさせるものとしていい例となってます。 > > ---- > 堀 啓造(香川大学経済学部) > home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ >
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