堀@香川大学経済学部です。 Re: [fpr 2484] グラフィカルモデリングと因子分析 自己フォローです。 3因子の探索的因子分析はml, uls とも不適解になりました。砲丸投げの 共通性が1を超えます。2因子の場合は不適解になりません。 2因子の因子パタン係数 .3 以上を使ってamos5 を実行しました。 投擲3項目,走力3項目。するとやはり不適解でした。砲丸投げの独自性 の分散が負になります。講演の主旨は崩れなかった。 もっともこのデータ, 砲丸投げと円盤投げの誤差共分散を設定してやると 不適解ではなくなります。RMSEA=0.64。この修正残差を見てもわかりませ ん。もとの相関行列から判断しました。本来はどこから見つけるのでしょ う? この修正で不適解でなくなったので,SEM的にはokでしょうか? 裏SEMのほうからはどうなるのでしょう。 基本的に表SEMと裏SEMは因子分析に関してはMSAの値によって棲み分けする のではないでしょうか? SPSSで因子分析をすると不適解に気づきにくいので注意しましょう。 KMOまたはMSA MSA のほうがいいと自分で書いておきながらついKMO を使っ てしまいました。これってSPSSを使っているときの問題です。mixed model を複合モデルと言っています。ほかでmixed model を複合モデルといって いる例はあるでしょうか。普通は混合モデルでしょう。はたして12版で 修正されるのでしょうか? MSA が 0.8以上でグラフィカル・モデリングのほうが良いというデータが あるのでしょうか? 全体のMSA が0.6以下のデータはなかなかお目にかか らないのですが,このデータのようにそういう場合はグラフィカル・モデ リングを試してみるのがいいのでしょうね。問題は0.6〜0.7当たり。0.7を 切るデータもあまりない。しかしあることはある。このあたりをどうする か。モデルをどうするかの問題でしょう。 今までだったら,変数を増やすか,変数をカットするかだったのにオプ ションが増えたということになります。 グラフィカルモデリングのプログラムは テクノメトリクス研究会 ホームページ http://yamadaws1.ms.kagu.sut.ac.jp/technometrics/ へ。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部) home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/
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