金沢大学の岡田です。 共分散構造分析において,潜在変数に対して一つの観測変数しかない場合の計算方法について 判断に迷うことがあり,皆様にお知恵を拝借できればと思いポストいたしました。 豊田・前田・柳井(1992)「原因をさぐる統計学」(講談社) (p199の記述およびp242でのプログラム)の例では 観測変数の誤差の分散=(1-信頼性係数)*(観測変数の標準偏差)^2 潜在変数から観測変数への影響指標=1 というように母数を固定しています。 一方 豊田(1992)「SASによる共分散構造分析」(東京大学出版会)では P93で(パソコンなので数式がうまく表現できませんが) aij=√ρi*Si δii=(1-ρi)si^2(ここは上の例と同じ) という方法が紹介されています。 つまり「潜在変数から観測変数への影響指標」については 前者の文献では 「1」に固定 後者の文献では 「sqr(信頼性係数)*(観測変数の標準偏差)」に固定 という方法が紹介されているように思えますが 実際に計算する場合,「潜在変数から観測変数への影響指標」は どちらの値で固定する方法がよいのでしょう? [fpr 1773-1774]の議論などから推測するに 「どちらでもよい」とも言えるのかな?とも思えるのですが そういう判断で間違っていないのでしょうか?
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