国際医学大(マレーシア)の大西弘高と申します. 先日,日本の研究者より相談を受けましたが,ちょっと荷が重かったので, この場で知恵をお借りしたいと思っています. その研究というのが,それぞれの医師が多様な患者に対して抱く様々な 主観的感情を客観視するための方法として,レパートリー・グリッド法を 利用して,1人の医師に対し12変数(SD法を使うようですが),患者 サンプル数30という数でその目的を達成しようとしているようです.ただ, 変数をグルーピングするために因子分析をするというので,「それは, サンプル数が少なすぎて,安定した結果が得られないのではないか」と 意見を述べたところ,「あまり意味がないというのか?」と反論されてしまい ました. http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/spss/samplefac.html http://www.nuis.ac.jp/~mat/fpr/fpr1999/0002.html を紹介し,やはりサンプル数30,すなわち患者30人に対する主観的感情 から各医師の診方を類型化するのはかなり難しいのではないかと伝えた のですが,レパートリー・グリッド法の方法論との関係などで,そういった 方法が用いられた事例もあるというような意見も出て,釈然としないまま 議論が膠着しております. どなたか,何かアドバイスがいただければ幸いです. 大西弘高 国際医学大 医学教育研究室 Sesama Centre, Plaza Komanwel, Bukit Jalil 57000 Kuala Lumpur, Malaysia Tel: +60-3-8656-7228 (Ext. 2536) Fax: +60-3-8656-7229 http://www.imu.edu.my e-mail: onishi-hirotaka (at) umin.ac.jp
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