昨日放送の「学校へ行こう」の内容にあきれ果て、その勢いで 「血液型」番組における差別と偏見について情報を求む http://www006.upp.so-net.ne.jp/hasep/bloodtype/prejudice/index.html というサイトを新たに開設しました。 心理学関係者の皆様にもご協力いただければ幸いです。 開設の趣旨は以下の通りです。 それ以外のことは、当該サイトをご覧くださいませ。 --------------------------------------------------------------------------------------- サイト開設の趣旨 あくまで長谷川の主観的印象ですが、2004年6月頃から、テレビ番組(少なくとも3つのレギュラー 番組と、時たま放送されるスペシャルもの)で、血液型性格判断ネタが活発に取り上げられるように なってきました。 殆どの番組は娯楽ものでありますが、それらの多くは、ABO式血液型別の行動特性について、い い加減な「データ」に基づいて、決めつけやレッテル張りを行う内容となっています。もはやそれら は、学術上の論争とは全く無縁。「血液型」を商品として視聴率を稼いでいるだけのようにも見受け られます。 それにしても、血液型差別発言の何と多いことでしょうか。タレントたちの「○○型は、いい加減な 性格だ」とか「○○型は二重人格だ」という「何気ないつもりの発言」が、該当する血液型者の心を どれほど傷つけるか、番組制作者は真剣に受け止めているのでしょうか。 加えて、視聴者である子どもたちへの影響も計り知れないものがあります。超能力があると信じて いる人たちの多くは、テレビ番組を通じてそのことを確信していきます。後に、じつはあの番組はヤ ラセであった、あれは手品であったということが判明しても、一度形成された「信念」はなかなか撤 回されません。血液型ネタの番組も同様であり、番組で「典型」であるかのように紹介される事例や 「街角調査」の統計学上の欠陥は、ナイーブな視聴者にはなかなか見破れないものです。 血液型差別が子どもたちの心に刷り込まれ、それが、学校内でのイジメ、結婚差別、就職差別の潜 在要因になったとしたら恐ろしいことです。人種や民族や性に基づく差別がいけないことは誰でも知 っているのに、「○○型は、いい加減な性格だ」とか「○○型は二重人格だ」と言われることがどう して人を傷つける差別でないと言えるのか、我々はもっとこのことへの怒りを表明すべきではないで しょうか。 ----------------------------------------------------------------------------------------- _____________________________________________________________ Y.Hasegawa/長谷川芳典 岡山大学文学部心理学教室 【公用】http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html 【私用】http://www006.upp.so-net.ne.jp/hasep/WELCOM.HTM
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