Keizo Hori 様 > > Richinsの論文では彼の作った尺度を検討しているのだが,たくさ > んの研究で使用しているのに驚かされる.尺度に対して誠意ある態 > 度がある.ところが日本では尺度に対して極度にいい加減なのが気 > になる.Rosenberg 自尊心(自尊感情)尺度の訳はよく使われてい > るが,翻訳が一杯あって勝手なことをしている.詳しくは > http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/yomimono/sesteem.html > に. > そうですね。日本語版の自尊心尺度は怪しいですね。論文を審査した時も使っていた物がありました。全否定する訳にもいかず、内容妥当性があると言い訳するしか方法がありませんでした。 「心理尺度集」にも怪しげな物が多く、パーソナリティ心理学会のインターネット委員会の有志で評価してランキングしたことがあります。社会心理系の尺度のランクが低かったのが印象的です。データ公開しようとすると、学会の「偉い人」から止められまして、お蔵入りしています。 レベンジという訳ではないですが、今の本が終わったら「心理尺度の作り方」という本を書かないといけないので、その関係の論文をupしてくれると助かります。こちらも素人なんですが、学会誌に載っている論文にもひどい物が多く、啓蒙して底上げしないと、心理学はバカにされてしまうと危惧しています。 因子分析して尺度化してα係数を求めて、それで終わりというのは、卒論レベルでしか許されないと思います。最近は卒論でも外的基準との相関を証明せよと学生をいじめています。 --- 村上宣寛 (勤務先) 〒930-8555 富山市五福3190 富山大学教育学部学校心理学 TEL 076-445-6367 E-mail: murakami (at) edu.toyama-u.ac.jp HomePage:http://psycho01.edu.toyama-u.ac.jp/
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