堀@香川大学経済学部です。 Phillip L. Ackerman, Margaret E. Beier, and Mary O. Boyle(2005).Working Memory and Intelligence: The Same or Different Constructs? Psychological Bulletin, Vol. 131, No. 1, 30-60. に相関行列をそのままsem にかけた分析があります。モデルは簡単で 知脳g因子とワーキングメモリが潜在因子としてあって,その間に相関 のパスをつないでいるものです。p43 fig.2が問題のものです。 その論文に対するコメントが Oberauer, Klaus; Schulze, Ralf; Wilhelm, Oliver; Su"?, Heinz-(2005). Working Memory and Intelligence--Their Correlation and Their Relation: Comment on Ackerman, Beier, and Boyle (2005). Psychological Bulletin, Vol. 131, No. 1, 61-65. にあって,Steiger のSepathを使って処理すると結果がだいぶ違うこ とを示しています。 相関は0.50から0.85に上がってます。Beiser and Ackerman(2005)のそ れに対するコメントは問題のあるデータであるが,査読者からSEMを やってみろといわれたからやったというものでした。 ほかの分析では両者とも似たような結果になっているらしいですが, こんなに差がある場合を考えると,やはりSteiger の示唆に従った方 がいいのかな。その割には相関行列に対応するプログラムが他にでて こないですね。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部) home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/
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