[fpr 2828] 「ベイズ流応用多変量解析(Bayesian Applied Multivariate Analysis)」のお知らせ

繁桝算男

fprの皆様

繁桝@駒場です。

臨床カウンセラーの意義について、非常に興味深い議論が話題になっていますね。(
実際の社会的意味でも、統計的な問題にしても)。
統計的問題としては、ランダムアサインメントのないところ(準実験)で、どう因
果関係を検出するかという問題ですね。このfprでもかって話題になりましたが、
長岡で開かれる行動計量学会では、真正面から素朴にこの問題を取り上げるシン
ポがあります。実際的なランダム化の手続きとみなし(モデル依存)との境目が問
題になるかと予想しています。

ただし、今日のメールの主目的は、このシンポの宣伝ではなくて、以下のシンポ
の宣伝です。昨年度も駒場で国際シンポを行いましたが、残念ながらあまりたく
さんの人はいらっしゃいませんでした。ビルゲーツが21世紀の方法論は、ベイズ
だといったということを今日来た学生が言っていましたが(私自身はまだ確かめ
ていません)、ベイズ流のやり口をちょっとのぞいてみようかという方も来て頂
ければ幸いです。


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国際シンポジウム
「ベイズ流応用多変量解析(Bayesian Applied Multivariate Analysis)」のお知らせ


企画者:和合肇(名古屋大学経済学研究科)、繁桝算男(東京大学総合文化研究科)
期 日:平成17年8月23,24日
場 所:東京大学駒場キャンパス数理科学研究等講堂


ベイズ流とは、すべての不確定性は確率変数であり、データによる不確定性の減少は、
もっぱらベイズの定理によるという簡明な考え方です。この簡明さのゆえに、常に
不確定な要因を含む現実の問題解決に広く応用されていますが、同時に、この簡明さ 
は、統計データ分析においても大きな利点です。特に、しばしば複雑になる多変量統計モ 
デルの構築と解析においては、ベイズ統計学の利点が際立つ場合が多いと思います。近年、
多変量モデルを処理するための数値的な解法(MCMCなど)が発展し、理論的興味だけで
なく、実際的具体的な目的を持つ状況への応用も活発になっています。


本シンポジウムは、ベイズ的なアプローチによる多変量解析の先端的な発展を展望する
ことを目的として、研究発表をし、将来を議論する場となることを期待していま
す。
すでに、海外からは、Arnold Zellner, S.James Press, Peter Mueler, Hiroki 
Tshurumi諸氏の参加が決まっています。関心のある方、あるいは、単に面白そう
だと思われる方など、ご参加をお待ちしています。



研究発表の案内
研究発表をご希望の方は、和合(wago (at) ism.ac.jp)、あるいは、繁桝
(kshige (at) bayes.c.u-tokyo.ac.jp)まで連絡下さい。発表の詳細については、
後ほど連絡いたします。







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