fprの皆様 東京大学大学院教育学研究科 教育測定・カリキュラム開発 (ベネッセコーポレーション)講座では、アメリカ最大のテス ト開発機関であるETS(Educational Testing Service)の元 副所長H.I.ブラウン氏を迎え、公開講演会(無料)を開催いた します。 講演テーマは、いずれも学力調査データを教育政策や教師評 価などに利用するにあたっての諸問題に関するもので、アメリ カの事例を踏まえてお話いただきます。今後の日本の教育政策 を考える上でも有益な示唆が得られるものと思われ、ご関心を お持ちの皆様にご参加いただければ幸甚です。 講演は英語で行われますが、要約的通訳をETS在職時に ブラウン氏ともご一緒だった東北大学 村木英治教授に行っ ていただきます。また、講演後、懇親会も予定しております。 なお、ブラウン氏には、東京大学大学院教育学研究科基礎学 力研究開発センター(文部科学省21世紀COE)にても講演を いただきます。併せて内容を記載しておりますので、ぜひご覧 ください。 東京大学大学院教育学研究科 渡部 洋 石井秀宗 ======================================================== H.I.ブラウン氏 講演会 ■日時:平成17年12月12日(月) <第1部>12:30-14:30 <第2部>15:00-17:00 (参加費:無料/どちらか一方のみでもご参加いただけます) ■場所:東京大学(本郷キャンパス)理学部1号館 小柴ホール (地図)http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_06_01_j.html ■講師: Dr. Henry I. Braun;米ETS(Educational Testing Service) 研究開発部門 Distinguished Presidential Appointee,元副所長 ■懇親会:17:30より小柴ホール内にて。ぜひ、ご参加ください。 (参加任意:参加費3,000円) ■申し込み:資料準備等の都合上、事前に参加申し込みをして 下さいますようお願い申し上げます。参加を希望される方は、 ①お名前、②ご所属、③ご参加講演名(第1部、第2部、または両方)、 ④懇親会参加の有無、を <mailto:sokutei (at) p.u-tokyo.ac.jp> までご連絡下さい。 ------------------------------------------------------ ■講演 第1部 (12:30-14:30) Mapping state standards onto a common scale -共通尺度上への州基準のマッピング (概要) ”No Child Left Behind(落ちこぼれゼロ)”法の下、 全米各州において小3~中2の「読解」「数学」の学力テスト到達 基準が設けられ、その基準を満たす生徒の比率を年々上げていくこ とが求められている。しかしながら、各州は独自の基準で独自のテ ストを実施しているため、州間の比較が困難で混乱を招いている。 ETSでは、全米各州の学力テストの基準をNAEP(全米学力調査: 全州が参加している唯一の標準化された調査)の尺度にどのように 位置づけられるかの研究を行ってきたが、それによると各州の到達 基準はかなり不均質であり、それが原因で州によって基準に達する 生徒の割合が異なることなどが明らかになった。 ■講演 第2部 (15:00-17:00) Value-added modeling: Using student progress to evaluate schools and teachers -付加価値モデル:生徒の学力向上と、学校および教師の評価 (概要) 近年、アメリカやヨーロッパ諸国では、生徒のテスト得 点の向上度を教師評価の基礎とすることへの関心が高まっており、 複数年にわたる生徒の学力の記録から教師や学校の指導効果の判断 を行うために付加価値モデル(VAM:Value-added Model)という統計 手法が用いられている。しかし、政策立案者がこの手法に非常に期 待しているのとは裏腹に、VAMには多くの技術論的な課題があること も明らかである。 講演では、いくつかのよく知られた手法について紹介し、その後、 最近の研究成果について言及したい。 主催:東京大学大学院教育学研究科 教育研究創発機構 教育測定・カリキュラム開発(ベネッセコーポレーション)講座 ============================= ●以下は、東京大学大学院教育学研究科基礎学力研究開発センター (文部科学省21世紀COE)主催研究会のご案内です。 ■ 日時 平成17年12月14日(水)16:00-18:00(参加費:無料) ■ 場所 東京大学(本郷キャンパス)教育学部1F 第一会議室 (地図)http://www.p.u-tokyo.ac.jp/map/index.html ■講師 Dr. Henry I. Braun;米ETS(Educational Testing Service) 研究開発部門 Distinguished Presidential Appointee,元副所長 ※この研究会につきましては、事前のお申込の必要はありません。 ■テーマ 「テストと教育政策」 (概要)人的資本の開発が、社会の進歩と経済的成功に不可欠との 認識の高まりにつれて、各国政府は教育政策により積極的になりつ つある。そしてテスティングは政策遂行において徐々に中心的な役 割を担いつつある。しかしながら、測定の専門家の視点から見ると、 テスト結果が不適切に使用されていることも少なくない。 測定の立場からテスト使用の改善を促すには何ができるであろうか。 講演では、教育政策の理論的枠組みや、テストが果たす役割、教 育政策評価の基礎となる体系的な妥当性の考え方などを紹介し、い くつかの実例を引きながら、様々なテストのあり方がいかに教育シ ステムに生産的な貢献を果たせるのか提案してみたい。 ■お問い合わせ先:<mailto:coe (at) p.u-tokyo.ac.jp> -- 石井秀宗(Hidetoki Ishii) 東京大学大学院教育学研究科 教育測定・カリキュラム開発 (ベネッセコーポレーション)講座 Tel 03-5841-1407
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