[fpr 2951] SEM多母集団同時分析での平均構造の評価

岡田努

SEMの多母集団同時分析で平均構造分析を行った際の解釈について
ちょっと疑問に思ったことがあります。
たとえば以下のような場合どう解釈するのがよいのでしょう?
例
(説明のために,そうとう単純化したモデルにしています)
1,2,3年生の3群での多母集団同時分析とします。
なお外生変数の因子について1年生での平均を0に設定し,他の学年の平均を自由推定とします。
モデル1:
平均構造に等置制約を設けずに分析したところ,ある外生変数について
AMOSの「一対のパラメータ比較」において2年生と3年生の間に有意な差が見られなかった。
モデル2:
この因子について2年生平均=3年生平均 という等置制約を設けて分析した。

そうしたところ,モデル1の方がAIC,BCCの値が低く,相対的に適合度よかったため,モデル1を採択した。

この場合,この因子についての2年生と3年生の間の差については,どう評価すべきなのでしょうか?
モデル1のz検定では有意でないため,「差を認めることはできない」と評価してよいのでしょうか?しかし,2年=3年と等置したモ
デル(モデル2)は適合がわるかったので,差がないと見なすことは出来ないとも言えてしまうようです。
しかし「差がある」と見るにはモデル1で有意になってない,,,,???と堂々巡りになってしまいます。
(おそらく論文に書く場合など,どちらの結果からでもクレームが出てしまいそうです)

岡田努




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