fprの皆様 南風原@東大教育心理です。 Keizo Hori さんからの引用: > APAなどで、効果量を記載するように求められていますが、偏イータ2乗をイータ > 2乗として報告している論文が結構あるらしいです。その原因にSPSSがあるらし > い。 > > Pierce, C. A., Block, R. A., & Aguinis, H. (2004). Cautionary note on > reporting eta-squared values from multifactor ANOVA designs. Educational > and Psychological Measurement, 64, 916-924. http://www.montana.edu/wwwpy/Block/papers/Pierce,Block,&Aguinas-2004.pdf > にそのことが指摘されてます。 確かに,報告された値から要因全体での説明率を求めると100%を越える ものがゴロゴロありますね。甚だしい誤りが多いことに驚きました。 これは推測ですが,こうした誤りに著者も査読者も気づかないというのは, 「効果量を掲載せよと言われるから計算しているけど,実際には,その値 にほとんど注意を払っておらず,結局はアスタリスクだけを見ている」と いうことが原因かも知れません。特に実験研究では,効果量というものの 必要性が,実感として感じられていないのではないかと思います。 あと,言葉の問題ですが,「偏イータ」は日本語として美しくないですね。 「偏相関比」で良いのではないでしょうか。 ---- 南風原朝和 haebara (at) p.u-tokyo.ac.jp
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