豊田秀樹@早稲田です 村上さん・fprのみなさん >豊田 さんへ >そうですね。距離は不足です。平坦だと3時間で歩けます。 >物足りなくないですか。トレーニングのためなら20Kg程度は背負った方がよいです。 リュックの中身は着替えと地図だけが必需品で軽い物です.雲を眺めたり, 映画館に寄ったり,泳いだり,靖国神社で音楽聴いたり,映画のロケ地を見 つけたり,意識的に遠回りをしたり,ベンチでお年寄りと話したり,地図 を見ないでわざと迷子の気分を楽しんだりと,街の密度が濃い東京を体感 するようにしています.フィールドウォーク心理学者というとかっこいい ですが,要するに気晴らしです.歩く距離は結果です. 数日前に街歩きをしていて,偶然本屋で「社会の見方,測り方,計量社会 学への招待 与謝野有紀 ほか 編 けい草書房」という本を見つけまし た(本年7月25日出版)さっそく近くのカフェに入り,読み始めたら,すご く面白くて,3時間くらいで通読してしまいました.その中で,SEMの話 が載っていて,「識別不定」と「識別不能」を同じ現象に対して使ってい ることに気がつきました.そのときは「1つの本で用語がゆれているのは よくないな」と思っただけでしたが,家に帰って,最近出版されたSEM 関連の本を調べたところ,どちらかというと「識別不能」が多かったので 『「識別不定」を使いましょう』の記事を書くことにしました. こう書くと当該の本を非難しているようにも読めますが,そんなことはなく 素晴らしい本です.お勧めです. >いつぞや、テスト学会で誘われた時に、登山研修と重なっていたので >そちらに逃げました。(ヤクザ社会には先約優先の原則があります)。 わたしはそのシンポのパネラーでした.本人がいないところでは,欠席 裁判になり,議論は成り立たないので村上さんの御本については,語り ませんと企画者のY先生に申し上げて出席しました.当日,私以外の何 人かのパネラーの方からは,貴殿の本に関して批判がでていましたよ. 私は村上さんがお断りになったことが残念でなりません.こういう問題 はタイミングが大切で,「貴殿の本のタイトルは,たいへん挑発的で, それが学会の長老の逆鱗にふれ,刺客としてTその他が送り込まれ,学 会でガチンコ対決をする」というようなスポーツ新聞的下世話な雰囲気 が盛り上がれば,地味な心理統計学の分野にも注目が集まるとちょっと だけ期待していたからです.
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。