[fpr 3014] 「識別不定」を使いましょう

南風原朝和

豊田さん,fprの皆様

南風原@東大教育心理です。

toyoda (at) waseda.jp さんからの引用:

> >>toyoda (at) waseda.jp さんからの引用:
> >> 識別不定の反対語は識別不能です
> >そうすると,
> >  識別できない → 「識別不定」
> >  識別できる  → 「識別不能」
> >となって,さすがに混乱してしまうのでは?
> 
> そうではないんです.レベル1で識別問題を考えていた時代には
> 「識別不能」overだから識別できないんで一部の情報を使いましょう
> 「識別不定」underだから識別できないんで母数を減らしましょう
> と両方とも反対の意味で困った状態の用語だったのです.
> その時代はいろいろ工夫して丁度識別に追い込んでいたのです.

この点は,わかりました。

方程式の不定・不能の説明の際には,レベル1の話かレベル2の話かを
明示しておく必要がありますね。


> なにが悲しくて,わざわざ数学的に真逆の意味をもつ単語をつかうのでしょう
> 方程式の話をしているのですから方程式の用語を使うべきではないでしょうか

私自身は,レベル2の方程式が不定か否かということを指して,
「モデルが識別される・されない」という言葉を使うようにして
います。「不定」というのは方程式の性質なので,「識別が不定」
という言い方はしていません。

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南風原 朝和 haebara (at) p.u-tokyo.ac.jp


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