豊田さん > > >いつぞや、テスト学会で誘われた時に、登山研修と重なっていたので > >そちらに逃げました。(ヤクザ社会には先約優先の原則があります)。 > > わたしはそのシンポのパネラーでした.本人がいないところでは,欠席 > 裁判になり,議論は成り立たないので村上さんの御本については,語り > ませんと企画者のY先生に申し上げて出席しました.当日,私以外の何 > 人かのパネラーの方からは,貴殿の本に関して批判がでていましたよ. > 私は村上さんがお断りになったことが残念でなりません.こういう問題 > はタイミングが大切で,「貴殿の本のタイトルは,たいへん挑発的で, 「心理テストはウソでした。」は出版社が付けたタイトルで、私は出版された 後に知りました。出版界はこんなものですよ。こんなことを真に受けては困り ます。 > それが学会の長老の逆鱗にふれ,刺客としてTその他が送り込まれ,学 > 会でガチンコ対決をする」というようなスポーツ新聞的下世話な雰囲気 > が盛り上がれば,地味な心理統計学の分野にも注目が集まるとちょっと > だけ期待していたからです. 年一回か二回だけ、日心かパー心に参加するのが私の行動パタンで、テスト学 会、計量行動学会、日教心(10年ばかり、富山大会ですら)には参加したことが ありません。ちなみに、シンポだけではなく、ラジオ、TVもみな断りました。 「東京に何時来られますか」なんて聞かれたので「当分、行かない」と答えた だけで、まあ、決して断った訳ではありません。雑誌と新聞の取材は担当の編 集者に釘を刺されたので、やむをえず受けた次第です。 「心理尺度の作り方」はテスト学会のシンポに対する私の一つの回答でして、 大した内容でもないんです。言いたいことは、一つくらい外部基準を利用して 項目を選択しましょうということです。因子分析のみだとまったく外部基準を 利用しないので、1個の外部基準の利用より、尺度構成上、妥当性が劣ると思 っています。 なにもシンポでガチンコ対決しなくても、誰かがこの種の別の本を書けば良い でしょう。私は議論は嫌いなんですよ。それより、何かを作るという方が大事 と思います。たしか、トーマスマンの「トーニオ・クレーゲル」にありました。 批判は無力で、反ナチの行動こそが重要でした。私も批判だけしている訳では ありません。批判の本と行動の本はペアです。 そういえば、長谷川さんの方から回り回って、PTSDの診断法を執筆しています。 PTSDの診断をめぐって裁判とか紛争が増えているそうです。書く人がいないら しく、これも誰かがやらないといけない、ポジティブな行動です。たった40枚 なんですけど。30枚はやっと書きました。 と言うわけで、頭は良くないんですが、体力でカバーしつつ、ポジティブな活 動もやっています。体力だけなら、心理学会屈指の実力者なんですが。もう年 なので、そろそろ引退予定ですが、若い人は、もっと私を批判して、ポジティ ブな活動を積みあげて欲しいですね。長老は終わった人だからどうでも良いで す。 -------------------------------------- 村上宣寛 〒930-8555 富山市五福3190 富山大学人間発達科学部 TEL/FAX 076-445-6367 (2006年度より) E-mail: murakami (at) edu.u-toyama.ac.jp HP:http://psycho01.edu.u-toyama.ac.jp/ --------------------------------------
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