[fpr 3017] 新宿をかける中年

長谷川芳典

長谷川の名前が出ているみたいなので一言。


<isapiwc.83f08a45.31c3.44e7b896.58e20.f3 (at) email.s-idc.net> の、
   "[fpr 3001] 新宿をかける中年" において、
   "toyoda (at) waseda.jp"さんは書きました:

>  しかし家に帰って法律を調べると,私の対処は基本的に適法ですが,こじれ
> るといろいろ面倒なことが起きる可能性があることがわかりました.職務質問
> は,基本的に快く受けてあげたほうがよく,これを読んだ良い子はマネをしな
> いようにしてくださいね.
> 
> 

豊田さんの対応は適法であり、また警察側にリュックに対する偏見や
対応上の問題点があったことも確かだと思います。

もっとも、職質自体は、種々の犯罪の防止にも役だっております。
よく知られているように

「不審」な中年男性を職質した場合は
A)不審者は犯罪者であり逮捕できた(ヒット)
B)不審者は犯罪者ではなく、相手に不快な思いをさせた(フォールスアラーム)
という2通りのケースが考えられ、

職質しなかった場合は
C)不審者は犯罪者であったのに見逃した(ミス)
D)不審者は犯罪者ではなかった(コレクトリジェクション)

という2通りが考えられます。

警察官としては、いかにヒットとコレクトリジェクションの比率を高めるのかが求められる
わけですが、一般市民としましても、効率的な職質ができるように協力することも一興では
ないかと思います。
このことは市民全体の安全の確保にもつながりますし、税金の無駄遣い防止にも有効です。

そこで豊田さんにおかれましては、例えば
「私は豊田秀樹@早稲田大学です。怪しいものではありません」というゼッケンをつけ、
首から身分証明書をぶらさげて、リュックの中に御著書を数冊詰めて歩かれれば、
警察官のほうも、「あっ、あれが有名な豊田先生か」と判断して、
わざわざ職質などせず、結果的に、フォールスアラームの比率を下げることに
貢献するのではないかと思われます(←但し、そのうちに偽者が出現するかも)

※私自身は、先日、ザックを背負いトレッキングシューズを履いて成田空港内を
歩き回りましたが職質を受けることはありませんでした。
「不審」というのは場所と文脈に依存するのでしょう、たぶん。
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Y.Hasegawa/長谷川芳典
岡山大学大学院社会文化科学研究科(文学部心理学兼担)
公用サイト【2006.4.25.引越】http://www.okayama-u.ac.jp/user/hasep/
予定表 http://calendar.yahoo.co.jp/hasep2004
私設Web日記 http://www.geocities.jp/hasep1997/WELCOM.HTM


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