阪大の足立と申します.堀先生には拙著にコメントや御指摘をいただき 有り難く存じます.いつも,皆様のお話を聞くだけ,勉強させてもらって ますが,御質問など答えさせていただきます. > 12章で、主成分の記号が四角でないのはなにか理由があるのかな。 PCAをパス図(の模式図)で表すのは,ポピュラーでないので,一歩 引きました(主成分だけは,ひし形にしました). > 2章にクラスター分析です。 次の2つの理由から,クラスター分析を諸方法の先頭におきました. (1)一般に学問は(教師なし)分類から始まる.また,例えば,あの人は 左翼か右翼か)というように,人間の認識は,量的位置づけではなく, 分類から始まると思われます.(2) 分析の目的が明快です. 本を書いたあと,クラスター分析の研究者から章立てを気に入られ 安堵したりしてます.さらに,本を書いた後に気づいたことですが, 私は多変量解析の授業のレポートで「何か1つ方法を選んで,友達 にわかりやすく教えてあげる文章を書け」という課題を出していますが クラスター分析を選ぶ学生が,重回帰を選ぶ学生とほぼ同数かやや上回る 感じで,上記(2)が裏付けられたように,これまた安堵しています. > 15章 判別分析,仲間外れのようです。 はい,仲間はずれにしました(そこまで読むことのない人が多い最後 の章にしました).個人的には興味ある方法ですが,ロジスティック回帰 の台頭などもあって,心理学での(特に結果を解釈するなどの使い勝手で) 有用性は低くなったと思われます(分析のためというより,概念識別の 数理モデルに使うなどには心理学的に有用と思われますが) その他,堀先生のコメントを受けた反省点や,執筆中の主観的思いなど ありますが,まとまってから,再度,流させていただきます. 足立浩平 (大阪大学人間科学研究科) < Keizo Hori hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp >wrote: >堀@香川大学経済学部です。 > >> 書評」足立浩平『多変量データ解析法─心理・教育・社会系のための入門』ナカニシや出版 >> 多変量解析の並べ方もなかなか斬新です。 >> 目次 >> http://ocw.nagoya-u.jp/sis/c02/lecturenotes.html > >リンクの着け間違い。前のコピーが残ってた。 >http://www.nakanishiya.co.jp/modules/myalbum/photo.php?lid=234 > >> 1章の基本統計法はいいとして、 >> 2章にクラスター分析です。おそらく、モデルと距離行列の関係がわかりやすいため、イメージづくり >> のために最初にもってきたのでしょう。多くの本は後ろのほうに来ます。 >> >> 3章主成分分析(その1)〜10. 構造方程式モデリング(その2)までるモデリングです。モデルの話の中 >> 心です。ここで現在の多変量解析の中心であるモデリングをしっかり身につけます。 >> >3章も準備でした。 > >従って次のように訂正です。 >4章 重回帰分析(その1) 〜10. 構造方程式モデリング(その2)までるモデリングです。モデルの話の中 >> 心です。ここで現在の多変量解析の中心であるモデリングをしっかり身につけます > >12章で、主成分の記号が四角でないのはなにか理由があるのかな。 > >---- >堀 啓造(香川大学経済学部) >home page http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ > > >
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