なるほど、岡本先生、豊田先生、ありがとうございます。 岡本先生の見解によると、診断と治療のノウハウとしての心理 学研究法の側面を強調して提案したほうが良いのかもしれない 、と考え始めております。 豊田先生の見解は非常に味わい深く、有力な固有技術を再検討 してみたい気持ちです。 --- toyoda (at) waseda.jp wrote: > 豊田秀樹@早稲田心理学教室です > > 実在の人物ではないけれど「Dr.コトー診療所2006」のコト ー先生 > > は心理臨床家としても第1級であり,現象学的に人を了解し ,適切 > > な言葉かけをするので,そのアドバイスはクライエントの心 に染みる. > (話はそれるが,昨日の時任三郎と泉谷しげるの演技はすご かった. > 家族と見ていなければ大泣きしていたと思う)しかし,それ は確か > な医療技術を身につけているからこそであり,技術もないの に天才 > 的な心理的「了解」を示しても,それこそ魚労長(泉谷)に 「ばか > やろう.お前なんか,この島には,いらねえよ」と言われる のがオ > チである. > > 私が尊敬する株式投資家に武田和平という人がいる.彼は不 良少年 > に対する指導でも知られている.しかし彼は投資家・実業家 として > 超1流であり,タマゴボーロという日本人なら誰でも知って いるお > > 菓子の創始者でもある.それがない只のおじいちゃんなら, いくら > 人の気持ちを「了解」できる臨床能力があっても,不良たち と分か > り合うのは難しいと思う.ボコられて終わりではないだろう か. > > 「了解」によるカウンセリング的アプローチは,それだけで は無力 > であり,何か社会のニーズを有する確かな技術と結びついて 初めて > 効果を発揮する,fpr流にいうと,単独の主効果は期待で きない > けれども,交互作用の効果が大きいのだと思う. > > その意味で,教員養成系の大学では,教授法・授業分析法・ 指導案 > 作成法など現実社会の確かなニーズを有する教員資格結とび ついて > いたから,教員を目指しながら同時に大学・大学院で心理臨 床を学 > ぶことはシステムとして大変安定していたと思うし,心理臨 床は効 > 果を発揮できた.しかし15年ほどまえに,人口動態の関係で 教員が > いらなくなり,ゼロ免と称するコースを嚆矢として心理臨床 を主役 > とする募集単位が増えて,心理臨床の主効果が期待されるよ うな場 > 面が増えてきたことがいろいろな軋轢の本質だと思う.(本 当は団 > 塊の世代が現役を退き,教員の人材が必要な,今こそ,教員 養成の > 本格学部の定員増が必要なのに,そうはならない.行政は常 に後手 > 後手である)病院や,学校のカウンセラーは,心理,を前面 に出さ > なければいけないから辛い.同じこと言われるなら,コトー 先生や > 武田社長に言われたい.心理だけじゃあ「ばかやろう.お前 なんか > この**には,いらねえよ」と言われかねない.ナウシカは 「人は > 森を離れて生きられない」と言ったが「心理臨床は固有技術 から離 > れては生きられない」だろう.でもそれは統計学だって同じ だ. > 「統計学は固有技術から離れたら生きられない」自分の繰り 出した > パンチが自分に当たったところで,お後がよろしいようで > >
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