[fpr 3111] 統計解析のアルバイト

SHIBAYAMA Tadashi

豊田さん

 新潟大学の柴山です。さっそくのレス&問題提起ありがとうございます。

 守秘義務がありますので,以下,すべて一般論としてコメント差し上げ
ます。

1)三遊亭円楽師匠の言葉

 私もまったく同感です。したがいまして,気持ち上では私も豊田さんと
同じです。もっとも行動は若干異なって,「いいのかな」などと,もごも
ごと言いつつ,推薦状なりなんなりを書いてしまうでしょうね。「鬼手仏
心」にはなかなかなれないものです。

2)「修行時代は密度濃く,短く有らねばならないと,信じています.内
弟子も院生も,期間が長くなると良くないですから」
 
 これも,まったく同感。就職難のご時世を考えればもちろん理想通りに
は行かないのも事実ですが,原則はこの通りだとおもいます。あとは,修
了なり卒業なりしていった人を拘束しないことでしょうか。「教師は忘れ
られることを喜べ」ですね。

3)給金関係:このあたりは叱られているのか,励まされているのかよく
分かりませんが,豊田さんのことだから叱咤激励してくれているのだと思
って書きます。

 まず,データ解析が「事後処理」のイメージでとらえられることが多い
のが,そもそもの間違いのはじまりだと思っています。「分析者は図表を
産む機械」と勘違いしている方が研究者にも結構いらっしゃいます。その
点で,私は,ユーザーとメーカーという例えはなるべく使わないようにし
ています。自分の研究に必要なら必要な分析手法はまずは自分でまなばな
ければならない。そのためにも,心理系の統計教育・実験演習はもっと高
度化・充実させなければならないと考えていますが,最近の風潮では,な
かなか難しいものがあります。

 給金が高いか低いか。これも難しい問題ですね。クリエイティブな度合
いが高くなればなるほど,「単価」計算が難しいのは事実です。また,デ
ータ解析関係の仕事の中身や社会的責任を考えると,豊田さんの:

「テストの解析にしてもデータマイ>ニングにしても,処理を間違えると,
たいへんなことになる(マスコミで>強くたたかれることもある,たいへん
神経をつかう仕事な)のに,求人>の給金が低すぎると思います」

というご意見も,「我が意を得たり」です。まあ,答えになっていません
が,こういう給金で来て頂いた方にも,手伝ってよかったと思ってもら
えるような環境作りから始めるのが,自分にとっての無理のない一歩か
なと考えてはいます。

そんなところでしょうか。

ーーー柴山 直



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