豊田さん 新潟大学の柴山です。さっそくのレス&問題提起ありがとうございます。 守秘義務がありますので,以下,すべて一般論としてコメント差し上げ ます。 1)三遊亭円楽師匠の言葉 私もまったく同感です。したがいまして,気持ち上では私も豊田さんと 同じです。もっとも行動は若干異なって,「いいのかな」などと,もごも ごと言いつつ,推薦状なりなんなりを書いてしまうでしょうね。「鬼手仏 心」にはなかなかなれないものです。 2)「修行時代は密度濃く,短く有らねばならないと,信じています.内 弟子も院生も,期間が長くなると良くないですから」 これも,まったく同感。就職難のご時世を考えればもちろん理想通りに は行かないのも事実ですが,原則はこの通りだとおもいます。あとは,修 了なり卒業なりしていった人を拘束しないことでしょうか。「教師は忘れ られることを喜べ」ですね。 3)給金関係:このあたりは叱られているのか,励まされているのかよく 分かりませんが,豊田さんのことだから叱咤激励してくれているのだと思 って書きます。 まず,データ解析が「事後処理」のイメージでとらえられることが多い のが,そもそもの間違いのはじまりだと思っています。「分析者は図表を 産む機械」と勘違いしている方が研究者にも結構いらっしゃいます。その 点で,私は,ユーザーとメーカーという例えはなるべく使わないようにし ています。自分の研究に必要なら必要な分析手法はまずは自分でまなばな ければならない。そのためにも,心理系の統計教育・実験演習はもっと高 度化・充実させなければならないと考えていますが,最近の風潮では,な かなか難しいものがあります。 給金が高いか低いか。これも難しい問題ですね。クリエイティブな度合 いが高くなればなるほど,「単価」計算が難しいのは事実です。また,デ ータ解析関係の仕事の中身や社会的責任を考えると,豊田さんの: 「テストの解析にしてもデータマイ>ニングにしても,処理を間違えると, たいへんなことになる(マスコミで>強くたたかれることもある,たいへん 神経をつかう仕事な)のに,求人>の給金が低すぎると思います」 というご意見も,「我が意を得たり」です。まあ,答えになっていません が,こういう給金で来て頂いた方にも,手伝ってよかったと思ってもら えるような環境作りから始めるのが,自分にとっての無理のない一歩か なと考えてはいます。 そんなところでしょうか。 ーーー柴山 直
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